2019 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanisms of phospholipid scrambling on the plasma membranes
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19H03180
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鈴木 淳 京都大学, 高等研究院, 教授 (30511894)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 代謝 / スクランブラーゼ / cDNA library / sgRNA library / Expression screening / 細胞膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はこれまでに、細胞膜上で脂質をスクランブルするスクランブラーゼ(TMEM16F, Xkr8)を同定し、その機能解析を行ってきた。TMEM16Fはカルシウムの直接的な結合で活性化され、Xkr8はカスパーゼによる切断で活性化される。本研究では、細胞内の代謝産物依存的に脂質を動かすスクランブラーゼを対象に研究を進めている。これまでの研究において、Repeated sortingを複数回行うことで、細胞内代謝依存的に脂質を恒常的に動かす細胞を樹立している。この細胞より作製したcDNA libraryを用いてExpression screeningを行ったところ、scramblaseの活性化因子と思われるscramblase-activating factor (SAF) を同定した。興味深いことに、Repeated sortingの間にSAF自身に変異が挿入されていることも分かった。実際にSAFの野生型ではなく変異体を細胞に発現させると顕著に脂質のスクランブルが亢進した。次に、scramblaseそのものを同定するために、恒常的に代謝依存的に脂質がスクランブルが起きている細胞を用いてCRISPR/Cas9 sgRNA library screeningを行った。すると、多重膜貫通領域を有するscramblaseの候補因子、metabolite-potentiated scramblase(mpSCR)を同定することができた。mpSCR1の発現をノックアウトするとSAF変異体の存在下においても脂質のスクランブルが顕著に減少した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
代謝依存的に脂質をスクランブルさせるスクランブラーゼの候補因子をスクリーニングにより得ることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、SAFがどのようにmpSCRを活性化するのか詳細に検討する。また、mpSCRが脂質を動かすことで細胞において、またマウスにおいて何をしているのか、その生理的役割を解明する。
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Research Products
(17 results)