2020 Fiscal Year Annual Research Report
Solving the mystery of centromere evolution
Project/Area Number |
19H03207
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
印南 秀樹 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 教授 (90444140)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ゲノム進化 / セントロメア / 集団遺伝 / 反復配列 |
Outline of Annual Research Achievements |
セントロメアは、重要な機能を持つにもかかわらず、非常に速いスピードで進化している。これは、「保守的な機能をコードする領域は、機能的制約の強さから 進化的制約を受ける(ゆっくり進化する)」という、進化の大原則に反する。そこには必ず理由があるはずで、それを解き明かしたいと思っている。セントロメア の機能を守りつつも、何か他の進化的な力が働いていると仮説をたて、それを最近急速に蓄積されたデータを用いて検証する。 本年度は、昨年度に引き続き、データのダウンロード、編集、解析を行った。本研究では、ヒト集団中に存在するセントロメア反復配列の個体間多様性(多型)の集団遺伝学解析を行っている。それに耐えうる質と量のデータの確保に努める。ヒトゲノム参照配列の質の劇的な向上(特に反復領域)だけでなく、次世代シクーエンサーの低コスト化によって、数千人のshort-readデータ がTCGAやICGCなどの公共データベースに蓄積されつつある。本年でゃ、常に最新の上にキャッチアップするパイプラインを構築した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
全体としておおむね順調に進展している。当初想定したよりも速く、公共のデータベースのデータ量が増加している。常にベストのデータが取得できるように、パイプラインを効率化している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、多量のゲノムデータの解析を行い、常にデータを最新の状態に保持しながら、それにフィットする進化モデリングを行う。集団遺伝学のモデルを応用し、セントロメア反復配列のコピー数の進化メカニズムを解明する。並行して、総説論文の執筆も始めた。2021年度中の投稿を目指す。
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