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2019 Fiscal Year Annual Research Report

MTCLタンパク質群による微小管集合構造制御機構の解明

Research Project

Project/Area Number 19H03228
Research InstitutionYokohama City University

Principal Investigator

鈴木 厚  横浜市立大学, 生命医科学研究科, 教授 (00264606)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 仁田 亮  神戸大学, 医学研究科, 教授 (40345038)
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords微小管 / ゴルジ体 / コイルドコイル / 会合 / クライオ電子顕微鏡
Outline of Annual Research Achievements

1)「MTCL1のC末端微小管結合部位(CMTB)による微小管安定化機構の解明」-- クライオ電子顕微鏡解析に向けては、神戸大の仁田教授のところへ当該精製タンパク質の精製法を伝え、一度は前段階のネガティブ染色による興味深いデータを取るに至った。その後の安定的な精製に問題が生じたが、現地での直接の議論などを通じて問題点のあぶりだしを行うことによってほぼこの問題を解決し、本格的解析への道筋をつける段階に達した。
2)MTCL1のゴルジ体結合部位を一アミノ酸レベルまで絞り込む --- この課題については、大きな進展を生み出すことができた。まず、MTCL2のゴルジ体結合には、N末端側のCoiled-coil motif(CC) 6つとそれに続く50アミノ酸程度の領域が必要であり、それ以上のいずれの領域を欠いても結合を失うことが明らかとなった。一方、一番N末端側のCCの会合を阻害する4アミノ酸変異を導入すると、劇的にMTCL2のゴルジ体結合が消失することも明らかとなり、これらのCC領域の会合とゴルジ結合の密接な関連が示唆された。一方、MTCL1に関してもゴルジ結合に必要な最低限の領域を絞りこむに成功したが、MTCL2よりも広い領域であることが示され、かつ、MTCL2とは異なり、CC1を介した会合がむしろゴルジ結合を抑制するということが示唆された。MTCL1がMTCL2にはないN末端微小管結合領域を有することなどから、MTCL1については、「微小管結合が与える物理的ストレスが、N末端側の二量体会合を緩め、それがゴルジ結合を可能にしている」とする新しい仮説が示唆されるに至った。
3)MTCL1, および2の微小管結合領域の保存された4つの塩基性アミノ酸をグルタミン酸に変異させることによってそれらの微小管結合が大きく阻害されることを発見した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

実験を進める上での常として、本年も当初の計画では想定していなかった困難や実験事実に遭遇し、研究計画の修正を余儀なくされてはいる。ただ、特にMTCL1,2のゴルジ体結合領域の解析は大きく進展しており、全く新しいメカニズムが示唆されるような興味深いデータが生み出されてきている。また困難に遭遇した実験についても、上記のように、それぞれの課題について克服の方向を見出しながら進めることができている。

Strategy for Future Research Activity

1)「MTCL1のC末端微小管結合部位(CMTB)による微小管安定化機構の解明」-- クライオ電子顕微鏡解析については、引き続き神戸大との共同研究を緊密に進め、安定なサンプル調整に基づいた本格的な解析を進める。昨年度は手を付けることができなかった一分子イメージングについては、学生1名をこの課題に配置し、具体的な着手を進める。
2)「ゴルジ体結合領域の解析」については、2019年度の研究から示唆された「coiled-coil領域を介した会合とゴルジ体結合」の関連の追求を、さらなる変異体を作成することを通じて進める。また、MTCL1については、N末微小管結合との共役という仮説を、PLA(Proximity ligation assay)法などを用いて検証する。
3)MTCL2の微小管結合部位のPAR-1によるリン酸化の効果をより直接検証すべく、MTCL2のSer1454の変異体を用いたノックダウン・レスキュー実験を進めるとともに、MTCL2のCMTB精製タンパク質の微小管結合への影響をin vitroの実験により検討する

  • Research Products

    (1 results)

All 2019

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 新規MTCLタンパク質パラログ、MTCL3の機能解析2019

    • Author(s)
      鈴木 厚
    • Organizer
      日本細胞生物学会 第71回年会

URL: 

Published: 2021-01-27  

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