2022 Fiscal Year Annual Research Report
新規3次元誘電率顕微鏡の開発と細胞内小器官の連携メカニズムの解明
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19H03230
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
小椋 俊彦 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 上級主任研究員 (70371028)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 培養細胞 / 細胞内小器官 / 走査電子誘電率顕微鏡 / 窒化シリコン薄膜 / 画像処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、走査電子誘電率顕微鏡の高分解能化と観察画像の高精度な認識処理方法の開発を行った。システムの高分解能化では、試料ホルダの観察窓の窒化シリコン膜の厚さを10 nmに薄層化する事で、空間分解能を4.5 nmまで向上させる事に成功した。これにより、溶液中の細胞の内部構造やPM2.5、ナノ粒子等を高分解能で直接観察し解析する事が可能となった。さらに、メラニン色素を生成する細胞を誘電率顕微鏡により観察したところ、細胞内のメラニン色素粒子を直接観察する事が可能であった。通常のメラニン色素細胞では、メラニン色素粒子の構造は、従来提唱されている構造と同様のラグビーボール状であった。しかし、癌化したMNT-1細胞では、メラニン色素粒子の構造がドーナッツ状をしており、細胞種によりメラニン色素粒子の形状が異なる事を見出した。こうした細胞内部のメラニン色素粒子の形状を詳細に分析するため、畳み込み演算層を有するDeep Neural Networkを応用した自動解析システムを開発した。これを用いる事で、粒子の位置や形状を認識し分析する事が可能となった。こうした成果に関して、生物情報学の国際紙に論文を発表した。これに加えて、観察画像の3次元化を達成するため、下部の電極に複数の端子をアレイ状に並べた一次元アレイ電極を使用し、ビーズや日焼け止め等のモデルサンプルによる基礎データの取得をした。この傾斜画像からSimulated Annealingアルゴリズムを用いた3次元再構築システムの開発を行い、低解像度ではあるが、3次元構造の構築が可能である事を見出した。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Giant Carbon Nano-Test Tubes as Versatile Imaging Vessels for High-Resolution and In Situ Observation of Proteins2022
Author(s)
Tracy T Chuong, Toshihiko Ogura, Norihito Hiyoshi, Kazuma Takahashi, Sangho Lee, Keita Hiraga, Hiroki Iwase, Akira Yamaguchi, Kiyoto Kamagata, Eriko Mano, Satoshi Hamakawa, Hirotomo Nishihara, Takashi Kyotani, Galen D Stucky, Tetsuji Itoh
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Journal Title
ACS Applied Materials & Interfaces
Volume: 14
Pages: 26507-26516
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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