2021 Fiscal Year Annual Research Report
サバンナヒヒにおける捕食者対策:群れ形成のダイナミクスと意思決定方法の解明
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19H03312
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
松本 晶子 琉球大学, 国際地域創造学部, 教授 (80369206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
粕谷 英一 九州大学, 理学研究院, 准教授 (00161050)
河村 正二 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (40282727)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 集団生活 / 意思決定 / 捕食圧 / リーダーシップ / GPS / 危険領域 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、高性能イリジウムGPSロガーを用いてヒヒの群れの空間的位置を計測し、①個体が群れの中の安全な中央を得ることによって、群れの集合性が高まっているかどうか、②群れの意思決定として、誰がリーダーとフォロワーとなって安全な寝場所選択が行われているのか、を明らかにすることであった。COVID-19の影響により海外調査が制限された期間があったため、2021年度の計画は2023年10月まで延長することとなった。2023年5月に渡航規制が解除された後、野外調査を再開した。しかし、解析には時間がかかるため、2019年に実施した予備調査のデータを主に解析することに時間を充てた。 特に、「個体が群れの中の安全な中央を得ることによって群れの集合性が高まっているか」を明らかにするための解析を行った。この研究の結果として、メスや未成体個体は群れの中央付近にいる一方、オトナオスは群れの中で最も危険な位置である群れの周辺部にそれぞれ位置していることが明らかとなった。このことは、順位が高いオスであっても安全な中央にいないことを示しており、集団の広がりがオトナオスによってコントロールされていることを示唆する結果だといえる。また、安全な寝床の選択、隣接群がある場合の移動と群れサイズの関係についても分析をおこなった。 本研究の成果として、国際誌に1件の論文、本の章に2件の貢献、関連論文として3件の論文を発表した。また、学会発表として5件の報告を行った。今後はより詳細な解析を行い、引き続き個体が群れ形成の中で果たす役割をより深く理解していく予定である。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Point of Care Blood Gas and Electrolyte Analysis in Anesthetized Olive Baboons (Papio anubis) in a Field Setting2021
Author(s)
Kamau MW, Hassell JM, Milnes EL, Hayek L-AC, Mutinda MM, Harel R, Matsumoto-Oda A, Yu JH, Zimmerman D, Crofoot M, Maurray S.
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Journal Title
International Journal of Primatology
Volume: 42
Pages: 667~681
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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