2019 Fiscal Year Annual Research Report
Phsyiological study in developmental synaptic competition and elimination
Project/Area Number |
19H03343
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
宮田 麻理子 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (70281631)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 視床 / シナプス刈込み / 感覚経験依存的 / 神経伝達物質放出機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
発達期の脳では、発達初期の冗長で未熟なシナプス結合のうち、経験によって必要なものが強められて残存し、不要なものが除去されるという過程を経て、精巧で成熟した神経回路が完成すると考えられている。本研究では、未だ不明な点が多い、発達期の経験依存的なシナプス競合・刈り込みにおけるシナプス機能の解明を目指している。本研究では、発達期の体性感覚視床の投射ニューロン(ヒゲ領域)の標本を用いて、触感覚経験に依存的シナプス除去を解析する。 とりわけ、本研究の特徴は、三叉神経核のヒゲ領域のみに発現しているKrox20プロモーターを用いて、将来強化されるシナプスと除去されるシナプスをあらかじめチャネルロドプシンで識別したこと。また、強化、除去されるシナプス自身の前シナプスの軸索終末から直接パッチ記録を行うことで、かつてない精度で神経伝達物質のシナプス小胞からの放出機能を明らかにすることである。 感覚線維上で体部位情報をチャネルロドプシンとして発現させることで、将来強化されるヒゲ由来シナプスと弱化される異所性シナプスを選択的に識別でき、光操作しシナプス伝達も確認できた。チャネルロドプシンを発現させた強化されるシナプス終末からは直接のパッチクランプ記録も成功しており、そこから伝達物質の放出の発達過程が見えつつある。すなわちシナプス小胞の数は極めて多く存在しているが、発達に伴いfast transmissionが発達することが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本講座は年度末に新校舎への研究室の移転があったため一時的に研究を中断せざるを得なかった。また、これに相まってCOVID19の対応のため研究活動がどうしても制限されている。 しかしながら、できる限りの研究は進めており、また動物も順調に維持できて移設もスムーズに行われているので、COVID19が収束すれば、今まで通り研究を進めることは可能である。
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Strategy for Future Research Activity |
チャネルロドプシンを発現させた強化されるシナプス終末からは直接のパッチクランプを成功しており、そこから伝達物質の放出機構の発達過程が見えつつある。今後は刈り込まれるシナプス終末からも記録をする。 また、シナプス後部のVPM細胞とダブルパッチすることで、シナプス伝達そのものの機能を明らかにしてゆく。
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[Journal Article] Dedifferentiated fat cells in polyglycolic acid-collagen nerve conduits promote rat facial nerve regeneration.2019
Author(s)
Hiroshi Fujimaki†, Hajime Matsumine*, Hironobu Osaki, Yoshifumi Ueta, Wataru Kamei, Mari Shimizu, Kazuki Hashimoto, Kaori Fujii, Tomohiko Kazama, Taro Matsumoto, Yosuke Niimi, Mariko Miyata, Hiroyuki Sakurai
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Journal Title
Regenerative Therapy
Volume: 11
Pages: 240-248
Peer Reviewed
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