2020 Fiscal Year Annual Research Report
Direct molecular transformation using highly active amide base catalyst
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19H03346
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
根東 義則 東北大学, 薬学研究科, 教授 (90162122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重野 真徳 東北大学, 薬学研究科, 准教授 (30571921)
熊田 佳菜子 東北大学, 薬学研究科, 助教 (30748504)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | アミド塩基 / 脱プロトン化反応 / 芳香族化合物 / 芳香複素環 / C-H修飾反応 / 有機超強塩基 / 芳香族求核置換 / 有機触媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
ベンジル位炭素-水素結合の変換として、カルボニル化合物とのカップリングにより、光学材料や医薬品等の機能性分子の基本骨格であるスチルベンを合成する手法を確立するための実験を行った。ベンジル位炭素-水素結合のpKa値がより大きな反応基質に順次系統的に展開した。その結果pKa値 38までの基質では収率50%以上で、pKa値 40の基質でも収率33%でスチルベンを与えることを明らかにした。フッ化物塩、アルカリ金属塩への配位子(クラウンエーテル、ホスフィンオキシド、リン酸アミド、ビピリジン等)およびアミノシランを検討して、いずれの基質に関しても高収率で得られる反応条件を確立した。ベンジル位炭素-水素結合の分子変換反応を、アミドや含窒素芳香族N-オキシドを求電子剤とする反応に展開した。それぞれの反応において、脱水を伴ってエナミン、窒素原子が還元されて非対称ジアリールメタンを網羅的に供給できることを明らかにした。非対称ジアリールメタンは擬ラセン構造をもつことに加え、窒素原子による配位によって酵素等の生体分子のラセン部位と強く相互作用することが知られているので東北大学大学院薬学研究科薬理学分野の福永浩司教授の協力を受け、生物活性を評価している。ここまでで得られる知見を基にして、さらに不活性な結合として、アリル位の炭素-水素結合やイオウに隣接した炭素-水素結合(pKa値 42から45)の脱プロトン化カップリング反応に応用した。これまでに、メチルスチレンを反応基質として用いると、アリル位炭素-水素結合での脱プロトン化カップリグ生成物が収率65%で得られることを明らかとし、アミノシラン以外にも、アミノホスフィン、アミノボラン等の反応剤も検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究目的、研究計画に沿って概ね順調に研究が進んでおり、次年度以降の継続研究に向けて有益な結果が得られており、さらに研究課題を展開し発展させることができると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
ほぼ順調に計画通りに課題研究が進んでいるので、特に研究計画を変更することなく当初の予定通りに研究を進めていく。また現段階では研究遂行上の問題は特にないものと考えている。
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Research Products
(16 results)