2021 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of synthetic pathway for lysophosphatidylserine in activated lymphocytes.
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19H03366
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
青木 淳賢 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 教授 (20250219)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | リゾホスファチジルセリン / PS-PLA1 / GPCR / 炎症反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はリゾホスファチジルセリン(LysoPS)の産生酵素として分泌性酵素のPS特異的ホスホリパーゼA1 (PS-PLA1)を同定した。本酵素は細胞表面に露出したPSを加水分解しLysoPSを産生することでLysoPS受容体を活性化する。また、本年度の意思との共同研究でヒト臨床検体において血清中PS-PLA1レベルが全身性エリテマトーデス、ループス腎炎といった炎症を伴う疾患の患者で上昇することが分かった。今回、動物モデルを用い炎症応答時におけるPS-PLA1の発現変動、ならびにその意義の解明を試みた。 LPS投与ラットでは、肝臓のPS-PLA1 mRNA量は投与6時間後で最大値を示し、次いで血漿のPS-PLA1タンパク量が投与16時間後で最大となった。また、LPS投与マウスでは投与16時間後において血清中のLysoPSが顕著に増加した。一方でPS-PLA1-/-マウスではこのような増加は見られなかった。抗原投与モデルでは、モデル抗原であるOVAに対する炎症応答が所属リンパ節において誘導され、その結果としてリンパ球数の増加が起こる。興味深いことに、本モデルにおいてPS-PLA1-/-マウスではリンパ球数の増加が抑制されることを見出した。このような免疫応答の減弱と一致して、肺炎球菌感染モデルにおいてPS-PLA1-/-マウスでは野生型マウスと比較し肺中生菌数が有意に増加していた。 PS-PLA1がLPS誘導性の炎症応答時における主要なLysoPS産生酵素であることを見出した。更に抗原投与モデル、肺炎球菌感染モデルの解析結果よりPS-PLA1は宿主の免疫応答を賦活化する機能を有すると考えられる。今後はPS-PLA1が免疫機能を活性化する詳細なメカニズムを解析する予定である。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)