2021 Fiscal Year Annual Research Report
Clarification of the molecular mechanism and establishment of the basis for drug development toward epithelial cancer barrier
Project/Area Number |
19H03373
|
Research Institution | Gifu Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
五十里 彰 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (50315850)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅井 知浩 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (00381731)
横山 英志 東京理科大学, 薬学部生命創薬科学科, 准教授 (70433208)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | クローディン / 肺がん / 機能性食品 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺がん細胞に高発現するクローディン(CLDN)について、その病態生理機能の解析と発現低下作用をもつ食品成分の探索を行った。 (1) 肺腺がん細胞におけるCLDN2の発現低下作用を有する食品成分の探索 これまでに我々は肺腺がん細胞におけるCLDN2の発現を低下させることにより、抗がん剤感受性が亢進することを解明した。しかし、CLDN2の発現低下作用を有する食品成分はほとんど明らかになっていない。今回、コーヒーなどに含まれるカフェインの効果を検討したところ、濃度依存的にCLDN2の発現を低下させ、抗がん剤感受性を亢進させることを見出した。過剰摂取によるカフェイン中毒に注意する必要があるが、がん悪性化の予防作用をもつ新たな化合物の同定に成功した。 (2) 肺腺がん細胞の微小環境のストレス形成に対するCLDN2の影響 これまでに我々は抗がん剤抵抗性の獲得におけるCLDN2の関与を解明したが、その機序は大部分が不明である。そこで、細胞内の代謝機構に着眼し、CLDN2の異常発現を起点としたがん悪性化機構を検討した。その結果、CLDN2はグルコースの細胞間透過性を抑制し、がん細胞凝集塊の深部へのグルコース輸送量を低下させることを見出した。さらに、グルコース制限により、ミトコンドリア活性酸素種の産生亢進、抗酸化機構の誘導を介して、抗がん剤感受性を低下させることを解明した。 以上のように、CLDN2による抗がん剤抵抗性の獲得機序を解明し、その改善作用をもつ機能性食品を同定した。本基盤研究を基に、がん悪性化の予防効果をもつ新たな抗がん剤の開発に繋がることが期待される。
|
Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|