2021 Fiscal Year Annual Research Report
Basic and clinical analysis of anti-drug antibody against therapeutic antibody
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19H03389
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
米澤 淳 京都大学, 薬学研究科, 准教授 (90452341)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 俊作 京都大学, 医学研究科, 助教 (50721916)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 抗体医薬品 / 薬物動態 / 個別化医療 / リアルワールドデータ |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、京都大学医学部附属病院リウマチセンターKURAMAコホートとして登録されている311例のインフリキシマブが投与された関節リウマチ患者のうち、データが揃う41例について、バイオマーカーの解析を実施した。インフリキシマブは質量分析系で、抗薬物抗体とサイトカインはMeso Scale Discovery社の QuickPlex SQ120を用いて測定した。抗薬物抗体9例において血中濃度低下と判定され、DAS28-ESRで判定した臨床効果の減弱が確認された。他方、4例で抗薬物抗体の陽性が検出されたが、臨床効果との相関は認められなかった。さらに、前向きの治療効果継続の予測についても、IL6と組み合わせて血中濃度測定の有用性が示唆された。 また、質量分析を用いた解析の結果、エタネルセプトで体内での、N末端2アミノ酸切断(バイオトランスフォーメーション)が明らかとなった。詳細な解析の結果、DPP4の関与が明らかとなった。効果との相関や他の抗体医薬品におけるバイオトランスフォーメーションならびに抗薬物抗体の反応性を今後検討予定である。抗体医薬品が生体内で構造変化を受けることは、ほとんど報告のない新しい現象で、バイオ医薬品の体内動態研究に新しい概念を提唱するものと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
抗薬物モノクローナル抗体の作製が遅れているが、臨床効果との相関解析やバイオトランスフォーメーションの発見は想定より進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度までに収集したデータの解析を進め、バイオマーカーの同定とバイオトランスフォーメーションの実態解明を進める計画である。
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Research Products
(5 results)
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[Presentation] エタネルセプトのN末端は生体内でDPP-4により欠損される2021
Author(s)
増井 翔, 米澤 淳, 横山琴子, 岩本典子, 嶋田崇史, 橋本 求, 渡部 龍, 村田浩一, 村上孝作, 田中真生, 伊藤 宣, 早狩 誠, 寺田智祐, 松原和夫
Organizer
医療薬学フォーラム2021/ 第29回クリニカルファーマシーシンポジウム
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[Presentation] 関節リウマチ患者における血中インフリキシマブ濃度と抗薬物抗体測定による二次不応答の予測2021
Author(s)
中村美由紀, 米澤 淳, 増井 翔, 橋本 求, 渡部 龍, 村田浩一, 村上孝作, 田中真生, 伊藤 宣, 横山琴子, 岩本典子, 嶋田崇史, 中川俊作, 池見泰明, 寺田智祐, 早狩 誠, 松原和夫
Organizer
医療薬学フォーラム2021/ 第29回クリニカルファーマシーシンポジウム
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