2020 Fiscal Year Annual Research Report
Integrated analysis of atypical glycosylation as a basis for precise regulation of Notch signaling in the vascular endothelium
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19H03416
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岡島 徹也 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (20420383)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 光貴 名古屋大学, 医学系研究科, 助教 (70727429)
竹内 英之 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (80361608)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | NOTCH / O-glycan / 血管内皮 / O-GlcNAc |
Outline of Annual Research Achievements |
(1) Notch受容体の非典型糖鎖の包括的構造解析(担当:岡島・竹内・小川): これまでに、Notch1の細胞外ドメインをHEK293T細胞に発現させ、アフィニティー精製した後に、異なる組み合わせのプロテアーゼを用いて生じた消化産物をOrbitrap Fusionを用いた質量分析を行い、予想される全てのO-GlcNAc修飾部位における糖鎖を分析に成功した。さらに、Hela、Caco2、MCF-7に発現させた場合と比較することで、NOTCH1上のO-GlcNAc糖鎖の基本的な発現様式を明らかにした。その中で、細胞種特異的に発現するO-GlcNAc糖鎖として、フコースを含む新規のO-GlcNAc糖鎖を同定した。さらに、この糖鎖構造が、特異的なフコース転移酵素により生合成されることを明らかにした。同定された糖転移酵素の特異性と抗体を用いた検証より、その1つがO-sialyl Lewis Xであることが明らかになった。 (2) Notch受容体糖鎖の生体内情報の分析を実現する手法の確立(担当:岡島): これまでに、非典型糖鎖の包括的構造解析をマウスレベルで解析するために、Notch1糖鎖レポーターコンストラクトを有するトランスジェニックマウスを作製した。トランスジェニックマウスより線維芽細胞を単離し、rtTA3とドキシサイクリン依存的にFLAG-Notch1が発現誘導されることを確認した。 (3) Eogt変異マウスの解析 (担当:岡島) :これまでの研究では、Eogtの発現様式は、in situ hybridizationによるmRNAレベルでの解析しかできなかった。最近、入手可能になったEogt特異的抗体により、EOGTの発現様式をマウス脳において確認したところ、血管内皮における発現が確認できた。本抗体を活用して、次年度に機能解析を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
O-GlcNAc糖鎖の包括的な構造解析と新規フコース含有O-GlcNAc糖鎖に関する研究成果がまとまり、研究報告する段階になっている。また、マウスの機能解析についても、研究用ツールの充実化が図られており、次年度の研究の進展が期待できるため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、生体内での機能解析を進める上での研究環境の整備に努める。関連分野に専門性を有した研究協力者が7月より参画する予定である。脳血管内皮の機能解析に注力するため研究組織の充実化を図る。
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Research Products
(10 results)