2020 Fiscal Year Annual Research Report
Homeostasis of the epidermal cells and its dysfunction in epidermolysis bullosa
Project/Area Number |
19H03449
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
泉 哲郎 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (00212952)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松永 耕一 群馬大学, 生体調節研究所, 助教 (20570162)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 細胞移動 / 細胞接着 / Rab27 / インテグリン / タンパク質複合体 |
Outline of Annual Research Achievements |
Exophilin-5欠損が単純型表皮水疱症を引き起こす分子基盤を調べるために、まず、表皮細胞の培養株であるDJM-1やHaCaT細胞において、レンチウイルスを用いたshRNA発現系により、Exophilin-5を安定にノックダウンする細胞を樹立した。その表現系を観察したところ、細胞接着能は低下し、細胞遊走能は逆に促進することを見出した。さらにインテグリンα6β4抗体を用いた細胞染色を行い、細胞内局在を調べた。通常の細胞では、インテグリンα6β4は、細胞膜上でヘミデスモソームに局在するが、Exophilin-5ノックダウン細胞では、その局在が著しく減少していることがわかった。これらの結果から、Exophilin-5の欠損により、正常なヘミデスモソーム形成が阻害されることがわかった。 その詳細な分子機構の手がかりを得るため、DJM-1細胞やHaCaT細胞内で、Exophilin-5に特異的に結合するタンパク質の網羅的探索を行った。Exophilin-5免疫沈降複合体中のタンパク質を質量分析により解析した結果、数種類の細胞接着に関わるタンパク質が同定された。これらの結合タンパク質は、Exophilin-5抗体を用いた内在性のExophilin-5タンパク質との免疫沈降実験においても結合が確認できた。現在、これら複数のExophilin-5結合タンパク質が、同一の複合体を形成しているのかを、または別々の複合体を形成しているのかを解析している。具体的には、それぞれの結合タンパク質とExophilin-5の共局在を免疫染色実験で調べると共に、各結合タンパク質複合体中の構成成分を免疫沈降結合実験で分析している。また、それぞれのタンパク質との結合を失わせたExophilin-5欠失変異体を用いて、その細胞内局在や結合実験を行っている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Exophilin-5ノックダウンによる表現系の解析結果が以前より進んだ。Exophilin-5の発現レベルを上げるには、アデノウイルスによる発現系が最適であることがわかった。さらにExophilin-5の特異的結合タンパク質を数種類発見しており、これまでRab27以外に、これといった複合体構成因子の報告のないExophilin-5にとって、大きな手がかりを得ることができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
Exophilin-5結合タンパク質群がExophilin-5とどのような複合体を形成しているかを調べるため、結合ドメイン等を決定する。その情報を元にしてExophilin-5の点変異体や欠失変異体を作成し、ノックダウン細胞に入れ戻すレスキュー実験を行う。これにより、これまで解析した表現系が回復するかどうかを確かめる。CRISPR/Cas9系によるノックアウト細胞も作成しており、こちらにおいても確かめる。また、結合タンパク質の細胞内局在が、Exophilin-5欠損により変化していないかどうかを観察する。
|
Research Products
(8 results)
-
-
[Journal Article] Exophilin-5 regulates allergic airway inflammation by controlling IL-33-mediated Th2 responses2020
Author(s)
Okunishi K, Wang H, Suzukawa M, Ishizaki R, Kobayashi E, Kihara M, Abe T, Miyazaki J, Horie M, Saito A, Saito H, Nakae S, and Izumi T
-
Journal Title
Journal of Clinical Investigation
Volume: 130
Pages: 3919-3935
DOI
Peer Reviewed
-
-
-
[Presentation] ALK-7: a validated target for the treatment of obesity2020
Author(s)
Yun Bu, Min Zhao, Maureen Fredericks, Marishka Cannell, Yossi Dagon, Connor Emdin, Katsuhide Okunishi, Hao Wang, Dianne Sako, Roselyne Castonguay, Rajasekhar N.V.S. Suragani, Sekar Kathiresan, Asya Grinberg, John Knopf, R. Scott Pearsall, Ravindra Kumar, and Tetsuro Izumi
Organizer
ADA’s 80th Scientific Sessions
Int'l Joint Research
-
-
-