2021 Fiscal Year Annual Research Report
がん進展に関わるVasohibin-2の構造と機能に関する研究
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19H03494
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 靖史 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (50178779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 康弘 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 助教 (60332277)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | Vasohibin / tubulin carboxypeptidase / 脱チロシン化チューブリン / 染色体分配異常 |
Outline of Annual Research Achievements |
VASH2はVASH1と高いアミノ酸相同性を有るが、N末端に存在するDisorder領域のアミノ酸構成は大きく異なっており、互いの生理機能に違いをもたらす領域と想定 される。そこでそれぞれのN末端領域のDisorder領域であるVASH1(1- 56)とVASH2(1-45)を入れ替えたキメラ変異体(VASH2ChNとVASH1ChN)を作成し、それぞれをアデノウイルスベクターに組み込んで、細胞レベルで解析したが、VASH2とキメラ変異体とでがん細胞の遊走に対する効果に差を認めることはできず、N末端に存在するDisorder領域がvasohibinの作用に影響するとの仮説を支持する結果は得られなかった。そこで、Vasohibinのtransglutaminase-likeドメインがtubulin carboxypeptidase(TCP)活性を有しているという最近の知見に注目し、TCP活性によるチューブリンの脱チロシン化の意義について解析した。その結果、アデノウイルスベクターを用いてがん細胞にVASH2を高発現させると、細胞分裂に際して紡錘体αチューブリンの脱チロシン化が増強し、同時に染色体分配異常が高率に生じることをライブイメージングで観察した。このことはVASH2の高発現が、がん細胞での染色体不安定性に関与することを示唆する知見として注目される。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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