2019 Fiscal Year Annual Research Report
Novel immunothrombosis on premetastatic niche formation
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19H03506
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
丸 義朗 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (00251447)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 転移前微小環境 / 血管透過性 / 血液凝固 |
Outline of Annual Research Achievements |
がんによる死因の主な原因は遠隔臓器への転移であるが、今のところ転移性がんに対する有効な治療法が存在せず、転移性がんに対する治療法の確立は急務と考えられる。我々は、これまでに、がん細胞が転移する前の肺(転移前肺)において、白血球の動員と血管透過性亢進、すなわち炎症が発生していることを世界に先駆けて提唱した。 免疫学的血栓形成機構における凝固関連因子やその分解産物が自然免疫に関与する様式は、抗微生物活性や微生物殺傷能力を持つ白血球の動員に関与する炎症促進活性であるが、転移前微小環境においてはこれがどのような要素であるかは不明である。転移前微小環境形成における免疫学的血栓形成の意義を明らかにするため、本年度では、主に、肺における転移前微小環境形成時における凝固関連因子の発現と組織内局在の解析を行った。まず、担がんモデルマウスや血管透過性の亢進した遺伝子改変マウスにおいて、凝固関連因子に対する抗体や血管透過性の亢進が認められるマウス転移前肺を用いてフィブリン血栓を特異的に認識できる抗フィブリン抗体を用いて、免疫組織学的染色の条件検討し、染色条件を最適化した。また、血管透過性が亢進した転移前肺において高発現するS100A8は、肺組織内の炎症性単球やマクロファージに発現が認められることから、S100A8により、凝固系経路が制御するかを検証するため、S100A8コンディショナルノックアウトマウスを用いて、組織・細胞特異的にS100A8を欠失させた場合の凝固系因子の発現やフィブリノーゲン、フィブリン血栓を解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
転移前微小環境形成時における免疫学的血栓形成の意義を明らかにするため、転移前微小環境下での血栓形成の局在情報は必須であり、凝固関連因子に対する抗体染色を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
血管透過性亢進モデルマウスを数種保有しており、がん移植または培養上清を投与することにより、血管透過性をさらに亢進させた状態での凝固関連因子の発現を検証する。また、転移を抑制するB220+CD11c+NK1.1+細胞をセルソーターにより回収し、細胞殺傷活性と凝固関連因子発現量が相関するかを検証する。さらに、フィブリノーゲン分解産物の解析を進める。
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Research Products
(3 results)