2022 Fiscal Year Annual Research Report
3大認知症の潜在性併存診断とアミロイド排除による正常圧水頭症の長期予後改善研究
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19H03585
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
数井 裕光 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (30346217)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 啓史 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (00294827)
上羽 哲也 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (00314203)
山上 卓士 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (10257537)
米田 哲也 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 准教授 (20305022)
古谷 博和 高知大学, 医学部附属病院, 特任教授 (60253415) [Withdrawn]
齊藤 源顕 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 教授 (60273893)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 水頭症 / シャント術 / 認知症 / 併存 / 予後 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は新たに12例のiNPH例を仮登録し、脳脊髄液(CSF)排除試験で陽性となった10例を本登録した。これにより本登録症例は49例(男/女:19/30、77.6±5.3歳)となった。 本登録した症例中28例に対してシャント術(VPシャント術27例、LPシャント術1例)が実施された。この28例の中のシャント術実施1年後の臨床評価が実施できた15例を対象に、シャント術実施1年後の改善に対する、アルツハイマー病(AD)、レビー小体病(LBD)、脳血管障害それぞれの病態の影響を検討した。AD病態についてはCSF中のアミロイドβ(Aβ)42、総タウ蛋白(t-tau)、リン酸化タウ蛋白(p-tau)の値を、LBD病態はドパミントランスポーター画像における線条体のSpecific Binding ratioの左右の平均値と心臓交感神経シンチグラフィー後期画像の心臓/縦隔比を、脳血管障害は頭部MRI FLAIR画像の脳室周囲高信号と深部白質高信号をFazekasスケールで評価した値を指標とした。 これらの病態に対する検査はシャント術前に実施した。結果については、シャント術前のt-tauとp-tauが高値であるほどiNPHグレーディングスケール(iNPHGS)の排尿スコアの改善が大きかった。またAβ42が高値であるほどiNPHGSの歩行スコアがよりよく改善する一方で、Aβ42が高値であるほどMMSE得点は改善しにくいという結果が得られた。LBD病態と脳血管障害の併存の指標とは、有意な関係は認められなかった。 以上の結果から、iNPHのシャント術後の改善にはAD病態が影響する可能性があるが、LBD、脳血管障害の影響は少ないと考えられた。その他、本研究で登録された25例のデータを用いて、iNPHのアパシーには右楔前部の灰白質への圧迫が強いことが影響している可能性を明らかにした。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)