2020 Fiscal Year Annual Research Report
NASHを反映する改良型MC4RKOマウスでの線維化改善治療開発と発癌機構の解明
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19H03636
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
寺井 崇二 新潟大学, 医歯学系, 教授 (00332809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 淳紀 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (70464005)
高村 昌昭 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (20422602)
上村 顕也 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (00579146)
坂牧 僚 新潟大学, 医歯学系, 助教 (40792289)
薛 徹 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任助教 (40837184)
横尾 健 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任准教授 (80750629)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | NASH / 線維化 / 肝細胞癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はMC4R-KOマウスを用いて現在までに大きく2つの方向性、線維化と腫瘍に対する影響を検討し早期線維化モデルと早期腫瘍化モデルの確立及び治療・メカニズム検証を計画している。 線維化に関してはLPSを用いることで、通常高脂肪食を開始してから20週でNASH様病態を12週でもほぼ同様の結果が得られる事を確認し、早期線維化モデルの確立をした。更にこの系を用いて間葉系幹細胞およびそのエクソソームが炎症及び線維化を改善させる事を明らかにした。(Watanabe T, Tsuchiya A, Terai S et al. Development of a non-alcoholic steatohepatitis model with rapid accumulation of fibrosis, and its treatment using mesenchymal stem cells and their small extracellular vesicles. Regen Ther. 2020 May 15;14:252-261.) また、腫瘍化に関しては我々はMC4R-KOマウスに高脂肪食を与えたモデルでS1P-S1PR2シグナルをJTE-013という薬剤でブロックすることで早期にこのグループだけに高率に肝細胞癌を呈する事をつかみ早期腫瘍化モデルを確立した。(Yoshida T, Tsuchiya A, Terai S et al. Blocking sphingosine 1-phosphate receptor 2 accelerates hepatocellular carcinoma progression in a mouse model of NASH. Biochem Biophys Res Commun. 2020 Oct 1;530(4):665-672.) 現在は、なぜ、S1P-S1PR2をブロックすることで早期に肝細胞癌になるのか、リピドミクス、メタボロミクスなどを解析を、行いシグナルと発癌との関係を探って、腫瘍化への新たなメカニズム解析を今後行っていきたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
線維化モデル、腫瘍化モデル共に、結果につながる重要データを得ることができており、線維化モデルにおいては論文としてまとめることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
腫瘍のメカニズム解析が最も困難を伴う作業と考えている。これを、本年度中にまとめられるように、リピドミクス、メタボロミクス解析を細かくバイオインフォマティクスの専門家の意見も取り入れ解析を行っていきたい。
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