2019 Fiscal Year Annual Research Report
Comprehensive analysis to uncover molecular network between mitochondria and nucleus underlying mitochondrial homeostasis
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19H03658
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
星野 温 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50737210)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 征太郎 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (10722118)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ミトコンドリア / マイトファジー / ミトコンドリア生合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
培養細胞系におけるマイトファジー後のミトコンドリア生合成の評価系においてCRISPRライブラリシークエンスを行った。ミトコンドリア生合成に関連する遺伝子としてはミトコンドリア生合成のマスターレギュレーターであるPGC-1aの他にTNRα-NFkB関連のTraf3, Traf2, Birc2, RBCK1とユビキチン関連遺伝子がヒットした。また核内タンパクでは転写因子のp53、Bmi1、SAGA complexのAtxn7l3などが制御に関与していることが分かった。PGC-1aの発現に関与する因子としてCOMM (copper metabolism gene MURR1) domain containingファミリータンパクが複数ヒットした。これらは核内タンパクでNFkBを抑制性に制御することが知られているがPGC-1aの転写制御にも関与していることが示唆された。またPGC-1a非依存的経路のスクリーニングと共通のヒット遺伝子としてオートファジー関連因子であるAmbra1とDNA損傷に関連して発現が上がり細胞周期やアポトーシスに関係するPpp1r15aがあがった。 マイトファジー誘導マウスは、まずRosa26-rtTAをもつES細胞を用いてFlip-in systemでCol1領域下流にTRE-OMS-LIRをノックインした細胞を作製し、これを用いてキメラマウスを作製した。ドキシサイクリンを飲水にて投与したところ、肝臓、心筋、骨格筋、脂肪組織でOMS-LIRの発現を認めたが、脳では発現は確認できなかった。このマウスをmitoGFP-mCherry発現マイトファジーレポーターマウスを掛け合わせて評価したところ、肝臓では約4倍、心臓では約3倍マイトファジーシグナルの亢進を確認することができた。現在心筋のシングル核の回収準備を行っている段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
培養細胞におけるオミクス解析は予定通りに行えた。マイトファジー誘導マウスにおける解析もサンプル採取の段階まで進んでおり予定通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
培養細胞系における解析は今後Cut&Tagでヒストン抗体を用いたエピゲノム評価やPGC-1aのタグノックイン細胞を用いてPGC-1aの転写調節領域の網羅的解析を予定する。またプールCRISPRライブラリスクリーニングとscRNA-seqを組み合わせたシングルセルCRISPRスクリーニングを予定。CRISPRスクリーニングのヒット遺伝子のうち確認実験で強い影響が確認できた、PGC-1a, p53等の9つの遺伝子を選択して現在準備を進めている。
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