2019 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of autoantigens presented by specific HLA class I alleles in aplastic anemia
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19H03686
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中尾 眞二 金沢大学, 医学系, 教授 (70217660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 真一 和歌山県立医科大学, 先端医学研究所, 教授 (00313099)
細道 一善 金沢大学, 医学系, 准教授 (50420948)
岸 裕幸 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (60186210)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 再生不良性貧血 / T cell receptor / HLA-B*40:02 / TCR transfectant / 末梢血造血幹前駆細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.再生不良性貧血(aplastic anemia: AA)患者の骨髄において、抗原特異的に優勢に増殖しているT細胞レセプター(T-cell receptor: TCR)αβ鎖のうち、2種類のTCR(TCR15、TCR20)のT細胞トランスフェクタントは、CD80/CD137Lを導入したHLA-B4002陽性K562細胞に選択的に反応することを見出した。これらのTCRのリガンドを同定するため、K562由来のcDNAライブラリーをトランスフェクトしたHLA-B*40:02・CD80・CD137導入COS細胞または293T細胞と共培養することにより、TCR15およびTCR20が反応するcDNAクローンを、インターフェロンγ分泌を指標とするELISAにより同定を試みている。現時点ではリガンドの同定に至っていない。また、HLA-B4002陽性K562細胞において、HLAクラスI分子に結合するペプチドを質量分析によりスクリーニングした。その結果、複数のペプチドを同定した。このペプチドをパルスしたHLA-B4002陽性293T/COS7細胞にTCRトランスフェクタントが反応性を示すか否かを検討している。 2.AA患者の異なるHLA-Aアレル、Bアレルに共通してみられるexon 1領域のナンセンス変異を同定し、この変異を高感度で検出できるdroplet digital PCRを開発した。このアッセイを用いてexon 1の共通変異を同定することにより、日本人AA患者において自己抗原をT細胞に提示するアレルは4種類のHLA-Aアレルと、8種類のHLA-Bアレルに限られていることを明らかにした。 3.HLAアレル欠失血球を有する寛解状態のAA患者を対象として、HLA欠失および非欠失末梢血造血幹前駆細胞(HSPC)のそれぞれの分画についてRNAシーケンシングを安定して行う方法を確立した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度は、K562細胞由来のcDNAを数万個スクリーニングしているが、今のところTCR15およびTCR20が反応するクローンは同定できていない。その他のプロジェクトは予定通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
1.TCR15とTCR20を用いたK562 cDNAライブラリーのスクリーニングを引き続き行い、これらTCRトランスフェクタントのリガンドを同定する。 2.HLA-B*40:02導入K562細胞のB4002に結合しているペプチドが、TCRトランスフェクタントおよび患者末梢血CD8陽性細胞によって認識されるかどうかをELISAでスクリーニングする。 3.複数の患者を対象として、HLA欠失HSPCと HLA非欠失(野生型)HSPCにおけるRNA発現を比較することにより、異なるHLAクラスIアレルが提示するAAの自己抗原や、HLA非欠失HSPCがT細胞からの攻撃を回避するメカニズムを明らかにする。
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[Journal Article] Clonal hematopoiesis by SLIT1-mutated hematopoietic stem cells due to a breakdown of the autocrine loop involving Slit1 in acquired aplastic anemia2019
Author(s)
2.Hosokawa K, Mizumaki H, Elbadry MI, Saito C, Espinoza JL, Thi Thanh Dao A, Katagiri T, Harashima A, Kikuchi A, Kanai A, Matsui H, Inaba T, Taniwaki M, Yamamoto Y, Nakao S
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Journal Title
Leukemia
Volume: 33
Pages: 2732-2737
DOI
Peer Reviewed
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