2019 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of pathogenesis of autoimmune-mediated interstitial lung disease based on epigenomic analysis
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19H03697
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡村 僚久 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (10528996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤尾 圭志 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (70401114)
住友 秀次 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (20392996)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 自己免疫疾患 / 肺線維症 / Egr2 / TGF-β |
Outline of Annual Research Achievements |
自己免疫性間質性肺炎は、T細胞、B細胞、マクロファージと肺組織の線維芽細胞がその病態形成の中心的役割を担っている。TGF-βは線維化形成において重要な役割を果たしており、Egr2はTGF-β産生・分泌を制御する転写因子である。本課題では、TGF-βを介した相互作用という観点から、T細胞、B細胞、マクロファージの機能解析を介して、自己免疫性間質性肺炎の病態解明を行うことを目的としている。初年度は、線維芽細胞を用いたin vitro実験を通じた炎症局所における病態の解析を行うとともに、次年度におけるin vivo検証実験で使用する免疫担当細胞特異的Egr2欠損マウスの作製と、エピゲノム解析手法としてのATAC seqに関する検体処理条件検討を行った。申請者は刺激B細胞がTGF-β、IL-10単独では抗体産生を増強するが、両者が同時に加わることで抑制性機能に転化する「Inhibitory Cytokine Synergy (ICS) 」という新しい概念を提唱しているが、これまで線維芽細胞に対するICS効果を確認した報告はない。本年度は、線維芽細胞に対するTGF-βと複数の炎症性サイトカインの協調作用を、様々な刺激条件下においてin vitroで検証を行い、遺伝子発現及び培養上清中イムノグロブリンを指標とし確認をした結果、線維芽細胞においてもICSを認めるという知見を得た。このことは、次年度以降の線維化促進に関わる免疫担当細胞サブセットによる病態制御機構解析の基礎データとなる。また、Egr2遺伝子の各種免疫担当サブセットにおける特異的欠損マウスをCre-loxPシステムを用いて作製を行い、各系統特異的な遺伝子発現欠損が確実に導入されていることまで確認した。本課題においてはエピゲノム制御機構の解析が主眼となるが、ATAC seq導入に関する解析対象細胞処理の各種条件検討まで完了した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は、線維芽細胞を用いたin vitro実験を通じた炎症局所における病態の解析、次年度におけるin vivo検証実験で使用する免疫担当細胞特異的Egr2ノックアウトマウスの作製及びエピゲノム解析手法の確立を目標としており、上述の如く当初の目標を達成した。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、肺線維化につきin vivo実験での病態解明を目指す。具体的には、線維化病態に関わる各種免疫担当細胞特異的なCre発現マウスとEgr2 floxedマウスの交配を行うことで得られたマウスを用いて、定常状態および間質性肺炎を誘導するブレオマイシン(BLM)投与条件などにおける評価を行う。解析は、各条件におけるT細胞、B細胞、マクロファージを、フローサイトメーターを用いて分取し、RNA-seq/ATAC-seqなど多角的な評価方法を用いることで肺線維化誘導分子メカニズムの解明を行う予定である。本検討により肺線維化に関わることが想定されるターゲット分子が同定された場合は、更に同遺伝子に関するfloxedマウスを作成し、同遺伝子の細胞サブセット特異的なin vivo機能解析に繋げる。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] CD4+CD25+LAG3+ T Cells With a Feature of Th17 Cells Associated With Systemic Lupus Erythematosus Disease Activity.2019
Author(s)
46.Kato R, Sumitomo S, Tsuchida Y, Tsuchiya H, Nakachi S, Sakurai K, Hanata N, Nagafuchi Y, Kubo K, Tateishi S, Kanda H, Okamura T, Yamamoto K, Fujio K.
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Journal Title
Front Immunol.
Volume: 10
Pages: 1-10
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Identification of U11snRNA as an endogenous agonist of TLR7-mediated immune pathogenesis.2019
Author(s)
47.Negishi H, Endo N, Nakajima Y, Nishiyama T, Tabunoki Y, Nishio J, Koshiba R, Matsuda A, Matsuki K, Okamura T, Negishi-Koga T, Ichinohe T, Takemura S, Ishiwata H, Iemura SI, Natsume T, Abe T, Kiyonari H, Doi T, Hangai S, Yanai H, Fujio K, Yamamoto K, Taniguchi T.
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Journal Title
Proc Natl Acad Sci U S A.
Volume: 116
Pages: 23653-23661
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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