2020 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of pathogenesis of autoimmune-mediated interstitial lung disease based on epigenomic analysis
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19H03697
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡村 僚久 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (10528996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤尾 圭志 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (70401114)
駒井 俊彦 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (50803938)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 自己免疫疾患 / 肺線維症 / TGF-β |
Outline of Annual Research Achievements |
間質性肺炎とは、肺胞以外の肺を支える間質部分を中心とした炎症および激しい線維化を来す疾患であり、代表的自己免疫疾患であるリウマチ・膠原病疾患の予後を規定する。自己免疫による間質性肺炎は主に免疫抑制剤が使用されるがその効果はしばしば限定的であり、臨床の現場からは新規治療法の開発が強く望まれている。 本課題ではエピゲノム解析手法を取り入れ、TGF-βを介する線維化促進という観点からアプローチを行い、マウスのみならず、ヒト末梢血を用いた機能解析を通じて、自己免疫性間質性肺炎の病態解明を行うことを目的としている。 初年度(2019年度)は、線維芽細胞に対するTGF-βと複数の炎症性サイトカインの協調作用を、様々な刺激条件下においてin vitroで検証を行い、遺伝子発現及び培養上清中イムノグロブリンを指標とし確認をし、線維芽細胞におけるサイトカインシナジー効果におけるTGF-βの重要性を検証した。 2020年度はここで得られた知見より、ヒト末梢血においてTGF-β遺伝子を特異的に高発現する新規effector memory CD4陽性T細胞サブセットの同定に成功した。同新規細胞サブセットは自己免疫性筋炎症例に合併した間質性肺炎における肺胞洗浄液中において著増しており、またsingle cell ATAC sequence手法を用いた網羅的オープンクロマチン領域解析を通じて、同新規細胞サブセットにおけるepigeneticなTGFB1の制御機構を明らかにした。これらの解析から同細胞のマスター制御遺伝子として複数の候補転写因子遺伝子を同定し、候補遺伝子のfloxedマウス作製を行い、CD4 Creマウスとの交配によりT細胞特異的なコンディショナルノックアウト(CKO)マウスの作製まで行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度(2019年度)は、線維芽細胞を用いたin vitro実験を通じた炎症局所における病態の解析を行い、2020年度は、ヒト末梢血においてTGF-β遺伝子を特異的に高発現する新規effector memory CD4陽性T細胞サブセットの同定に成功した。また同年度中にヒト肺胞洗浄液中リンパ球のシングルセル解析手法の確立まで行った。さらに、同新規細胞サブセットは自己免疫性筋炎症例に合併した間質性肺炎における肺胞洗浄液中において著増していること、さらにシングルセルレベルでのエピゲノム解析(single cell ATAC sequence手法)を通じて同新規細胞サブセットにおけるepigeneticなTGFB1の制御機構を明らかにした。同解析から同細胞のマスター制御遺伝子として複数の候補転写因子遺伝子を同定し、モデルマウスの作製まで行い、当初の目標を達成した。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる2021年度はこれらのマウス用いて、定常状態および間質性肺炎を誘導するブレオマイシン(BLM)投与条件などにおけるin vivoの評価を行う。また、2020年度に同定したヒト新規TGFB1発現細胞サブセットに相当するマウスサブセットの特異的マーカーの同定と機能検証実験も行う。さらに、マスター制御遺伝子としての候補遺伝子を発現するplasmid vectorを用いてヒトCD4陽性T細胞に強制発現させることで、ヒト免疫担当細胞における当該遺伝子の機能解析を行い、自己免疫疾患病態における肺線維症の病態形成メカニズムの解明を目指す。同様の検討をマウスにおいても行うことで、ヒトとマウスの異同の検証も同時に進める予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Integrated bulk and single-cell RNA-sequencing identified disease-relevant monocytes and a gene network module underlying systemic sclerosis.2021
Author(s)
Kobayashi S, Nagafuchi Y, Okubo M, Sugimori Y, Shirai H, Hatano H, Junko M, Yanaoka H, Takeshima Y, Ota M, Iwasaki Y, Sumitomo S, Okamura T, Yamamoto K, Shoda H, Fujio K.
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Journal Title
J Autoimmun
Volume: 116
Pages: 102547
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Identifying the most influential gene expression profile in distinguishing ANCA-associated vasculitis from healthy controls.2021
Author(s)
Yanaoka H, Nagafuchi Y, Hanata N, Takeshima Y, Ota M, Suwa Y, Shirai H, Sugimori Y, Okubo M, Kobayashi S, Hatano H, Yamada S, Tsuchida Y, Iwasaki Y, Sumitomo S, Shoda H, Okada M, Okamura T, Yamamoto K, Fujio K.
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Journal Title
J Autoimmun.
Volume: 119
Pages: 102617
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Immunophenotypic analysis of peripheral blood mononuclear cells in IgG4-Related Disease2020
Author(s)
Aya Nishiwaki, Toshihiko Komai, Tomohisa Okamura, Ryochi Yoshida, Hiroaki Hatano, Mineto Ota, Yasuo Nagafuchi, Haruka Tsuchiya, Saeko Yamada, Masahiro Nakano, Mai Okubo1, Satomi Kobayashi1, Yusuke Sugimori, Yusuke Takeshima, Yukiko Iwasaki, Shuji Sumitomo, Hirofumi Shoda, Kazuhiko Yamamoto, Keishi Fujio
Organizer
22th Asia-Pacific League of Associations for Rheumatology Congress
Int'l Joint Research
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[Presentation] IgG4関連疾患における末梢血免疫担当細胞のサブセットの検討2020
Author(s)
西脇 彩, 駒井 俊彦, 岡村 僚久, 吉田 良知, 波多野 裕明, 太田 峰人, 永渕 泰雄, 土屋 遥香, 山田 紗依子, 中野 正博, 大久保 麻衣, 小林 聖未, 杉森 祐介, 竹島 雄介, 岩崎 由希子, 住友 秀次, 庄田 宏文, 山本 一彦, 藤尾 圭志
Organizer
第48回日本臨床免疫学会総会
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