2021 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of master regulator of osteoblast differentiation in valve calcification
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19H03740
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
泉谷 裕則 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (90419200)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂上 倫久 愛媛大学, 医学系研究科, 講師(特定教員) (20709266)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 大動脈弁狭窄症 / AS / 弁間質細胞 / 石灰化 / 大動脈弁 |
Outline of Annual Research Achievements |
大動脈弁狭窄症(AS)罹患率は年々増加傾向にあるが、薬物根治療法がいまだに存在しないため、基礎研究による病態解明が急務である。外科的治療によって取り出された大動脈弁を組織学的に解析すると、大動脈弁間質組織においてvon kossaにて黒色に染色される著しいカルシウム沈着が認められることから、狭窄の一つの理由は石灰化であることが知られている。また、大動脈弁間質細胞や筋線維芽細胞の異所性増殖によっても弁肥厚が起こり、これが弁狭窄の一因であることも知られている。そこで我々は、正常弁間質に存在する弁間質細胞が何らかに刺激により骨芽細胞や筋線維芽細胞へと分化し、これが弁狭窄へと発展するものと考え、細胞分化を担うマスター制御因子の同定を目指してこれまで研究を進めてきた。本年度は、これまで樹立してきた弁間質細胞から骨芽細胞へと分化誘導する実験系をベースとして、siRNAライブラリーから治療標的分子として絞り込んだ分子Xについて解析を進めてきた。分子Xはもともと精子形成などに関わる分泌タンパク質の一つであることが知られているがAS病態進展に関わるという報告はない。分子Xは骨芽細胞への細胞分化に伴って発現が著しく低下するが、siRNAを用いてノックダウンすることで、その分化速度が加速することが分かった。また、分子Xのリコンビナントタンパク質を添加することで、骨芽細胞への分化、さらにカルシウム沈着が強く抑制されることも突き止めた。つまり、分子XはAS病態進展に対して保護的に機能する分子であることが分かった。現在は当該タンパク質がAS発症を予測できる診断マーカーとして有用であるかどうか、また、治療標的分子として有用であるかについて動物実験レベルで検証を進めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
治療標的となる分子の同定、またAS発症を予測できるマーカータンパク質の同定に成功し、予定通りの解析を進めることができているため。
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Strategy for Future Research Activity |
分子Xの投与により、実際にAS治療として有用であるかについて今後動物実験モデルを用いて解析を進める予定である。また、血中分子Xの定量化により、AS発症を予測するマーカーとして有用であるかについて検討を進める予定である。
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Research Products
(5 results)