2019 Fiscal Year Annual Research Report
外傷特異的なメモリー制御性T細胞免疫応答の解明と臨床応用への基盤研究
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19H03759
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山川 一馬 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (50597507)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 旬平 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪急性期・総合医療センター(臨床研究支援センター), 救急診療科, 医師 (30835202)
嶋津 岳士 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50196474)
小倉 裕司 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (70301265)
藤見 聡 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪急性期・総合医療センター(臨床研究支援センター), 救急診療科, 主任部長 (70362720)
松原 庸博 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (70747154)
谷口 高平 大阪医科大学, 医学部, 助教 (70779686)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 制御性T細胞 / 外傷 / マスサイトメトリー / CyTOF |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究テーマの核となる細胞評価系はマスサイトメトリーCyTOF(cytometry by time-of-flight)である。フローサイトメトリーで使用される蛍光標識抗体の代わりに、金属同位体標識抗体を用いて細胞内外のタンパク質を検出する多次元サイトメトリー技術である。金属同位体標識抗体を用いるため色調のクロストークがなく、40種を超える抗体を同一細胞で同時評価することが可能である。これにより、従来検出が困難であった細胞集団の同定や細胞表面や細胞内タンパク質の網羅的な解析が可能となる。 染色プロトコルは、共同研究先であるハーバード大学外科免疫学教室Lederer研究室において確立された手法を用い、Helios CyTOF System(Fluidigm社)を用いて測定している。本解析手法は通常のフローサイトメトリー法と比較し、染色過程が複雑かつ長時間かかり、また1回あたりの解析費用も高額となる(1検体約20万円)。初年度は本解析プロトコルの確認作業ならびに染色条件の最適化を行った。合計5回のテスト染色を経て、制御性T細胞染色に必要な細胞内染色まで含む形で染色条件を最適化することができた。細胞染色に際し複数サンプルを混和して同時染色・測定するバーコーディングの技術精度の確認を行った。最終的な染色プロトコルとしては、①細胞透過試薬A、②バーコード染色、③細胞表面染色、④細胞透過試薬B、⑤細胞内染色、⑥固定、という流れで最適化を得ることができた。 当初の予定通りの順調な進捗である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度は重症侵襲病態バイオバンクのセットアップを行い、臨床サンプルの収集を開始する予定である。サンプルが集まり次第、適宜CyTOF評価を実施予定である。
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Research Products
(11 results)