2020 Fiscal Year Annual Research Report
Clarification epigenetic regulatory mechanisms underlying ageing-related sarcopenia
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19H03786
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
今井 祐記 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 教授 (10423873)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 筋衛星細胞 / Dnmt1 / エピジェネティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
筋損傷後の野生型マウスの前脛骨筋をヘビ毒の注射で障害させ、4、7、14日目に採取し、DNAメチル化因子Dnmt1、Dnmt3a、およびDnmt3bのmRNA発現を調べた。結果、野生型マウスを用いた筋再生モデルではmRNAレベルでDnmt3a、Dnmt3bよりもDnmt1の発現が大きく増加していた。Pax7CreERT2; Dnmt1f/fマウスを作出し、タモキシフェンを腹腔内投与することで、筋衛星細胞に特異的にDnmt1をノックアウトした。Dnmt1f/fマウスにも同様に投与しコントロールとした。cKOマウス(タモキシフェンを投与したPax7CreERT2; Dnmt1f/fマウス)と2種類のコントロールマウスCon1 コーンオイルを投与したPax7CreERT2; Dnmt1f/fマウス)およびCon2(タモキシフェンを投与したDnmt1f/fマウス)の左前脛骨筋(n=5)にCardiotoxinを注入し,筋損傷後14日目に採取した。外観の観察と筋重量を測定し、筋再生は筋線維断面積(CSA)を計測し評価した。その結果、cKOでは外観上の筋再生不良と筋重量の有意な低下を認めた。またCSAも有意に減少しており、Dnmt1が筋肉の再生に必須の因子であることが示唆された。さらに筋衛星細胞を用いてRNA-seqを行った結果、Dnmt1のノックアウトで289個の遺伝子発現が上昇しており、これらに対するGO解析ではアポトーシスや細胞接着に関連する遺伝子群が抽出された。Dnmt1をノックアウトした筋衛星細胞の培養では細胞数の減少を認めており、Dnmt1が衛星細胞数の正の調節に関与していることを示唆している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
筋衛星細胞については、Dnmt1の組織特異的KOマウスの論文は発表済みであり、Uhrf1についての論文は投稿中であり、概ね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
期間中にリバイス実験が必要となる。今後は、Uhrf1およびDnmt1の他の細胞種特異的KOマウスについての研究を継続的に展開し、論文投稿を進めていく。
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Research Products
(30 results)