2021 Fiscal Year Annual Research Report
浸潤性膀胱癌の病態を再現可能なマウスモデルの確立とその応用
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19H03790
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小林 恭 京都大学, 医学研究科, 教授 (00642406)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 修 京都大学, 医学研究科, 名誉教授 (90260611)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 浸潤性膀胱癌 / マウスモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
免疫治療薬の出現以降、切除不能膀胱癌の治療選択肢は大きく広がった。しかし、薬剤耐性機序や効果予測など解明されていない点は多い。その要因の一つとして、膀胱癌の真のドライバー遺伝子やその起源細胞が不明であることが挙げられる。実験責任者は膀胱癌マウスモデル研究に従事してきた経験と、多数例の膀胱癌患者の手術検体を有する環境を活かし、ヒト・マウス膀胱癌の種間統合エクソームシーケンスにより両者に共通の遺伝子変異を同定し、さらにはLineage tracing法によってマウス膀胱癌の起源細胞の候補を同定することにすでに成功している。 本研究では、それらの成果に基づき、マウス膀胱癌の起源細胞選択的に当該遺伝変異を誘導する手法を開発し、ヒト膀胱癌の臨床像を再現可能な新規のマウスモデルを樹立することを目指した。Krt5発現細胞特異的にタモキシフェン投与後 Cre-loxP recombination によりTrp53変異とCas9を発現す遺伝子改変マウスを使用した。さらに、誘導後のマウス膀胱内へ標的遺伝子(Kmt2c, Pten)の sgRNA を有するアデノ随伴ウイルス (AAV) を注入し、AAV の感染効率を最適化するとともにCRISPR/Cas9 システムより追加遺伝子変異の導入を試みた。我々はこれまでの研究で上記 in vivo 実験系において、少数ながら腫瘍発生を確認した。しかし、発がん効率は非常に低く、腫瘍発生時期にもばらつきが見られた。その原因として in vivo の系では遺伝子編集効率が不十分であることが考えられ、より高率に遺伝子変異を生じた細胞集団を作成することが必要と考えられた。今後は、オルガノイド技術を用いてより高確率に腫瘍形成するモデルの作成に取り組んでいきたいと考えている。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)