2021 Fiscal Year Annual Research Report
“Precision Prosthodontics”に向けた骨機能チップの開発
Project/Area Number |
19H03840
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
江草 宏 東北大学, 歯学研究科, 教授 (30379078)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新部 邦透 東北大学, 大学病院, 講師 (50468500)
山田 将博 東北大学, 歯学研究科, 准教授 (90549982)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | iPS細胞 / オルガノイド / 骨 / 軟骨 / 歯胚 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、臓器レベルの細胞機能を試験管内で微小環境を忠実に模倣して再現する技術である、生体機能チップが注目されている。一方、iPS細胞はその多能性のため、理論上あらゆる組織の再構築が可能な細胞として注目されている。本研究の目的は、硬組織の生体機能チップの開発を目指し、iPS細胞を用いて生体における環境を疑似した骨/軟骨/歯オルガノイド培養系を確立することである。令和3年度は、力学的刺激がiPS細胞の胚葉体に及ぼす影響について発現遺伝子の網羅的解析を行い、間歇的圧縮刺激による分化制御の可能性を示す知見を得た。特に、iPS細胞胚葉体への間歇的圧縮刺激がp53シグナル伝達経路を介して細胞増殖を促進する一方で、アポトーシスを抑制し、その後の骨芽細胞分化を促進させる可能性を明らかにし、今後の骨オルガノイド誘導技術への応用が期待される。また、iPS細胞から歯胚オルガノイドへの誘導法を検討し、マウスiPS細胞から段階的な分化誘導によりエナメル芽細胞を得る方法を確立した。さらに、誘導過程後期におけるamelogenin遺伝子の外来性発現が、細胞接着の促進および細胞増殖・移動を抑制することを明らかにした。本技術は異なる分化ステージの歯原性上皮細胞を得るために重要な技術であり、今後、歯原性間葉細胞と相互作用させることで、歯胚オルガノイドの作製技術に繋がることが期待される。本研究成果は、今後の生体機能チップの製作に寄与し、将来的に患者硬組織を試験管内に再現することで、術前診断、病態解明や治療法探索の基盤技術に繋がることが期待される。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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