2020 Fiscal Year Annual Research Report
non coding RNA吸着性環状RNAの癌増殖浸潤転移における役割の解明
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19H03847
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
笠松 厚志 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (60375730)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹沢 秀樹 千葉大学, 真菌医学研究センター, 教授 (50236775)
中嶋 大 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (50431747)
坂本 洋右 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (50451745)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 口腔癌 / non codingRNA / circRNA / miRNA / CircRNA Array |
Outline of Annual Research Achievements |
Non-coding RNAの一つである環状RNA(circRNA)の機能に関し、非常に興味深い知見が得られている。 それはcircRNAが特定のマイクロRNA(miRNA)やlong non coding RNAをスポンジのように吸着する働きをし、miRNAやlong non coding RNAの機能を調節す ることである。以上のことは、環状RNAが癌の進行・転移に重要な役割を果たす、すなわち、癌の増殖や浸潤・転移などの進展を抑制する機能を有する可能性があることを示唆し ている。本研究では① 口腔癌細胞株(OSCCs)における特異的circRNAの同定とそれらの発現状況を確認し、それに吸着されて機能を抑制されるmiRNA、long non coding RNA の存在を明らかにする。② 同定された口腔癌特異的circRNA を人工的に合成し口腔癌細胞株に導入することで、miRNAやlong non coding RNA の発現の変動を確認し、miRNA やlong non coding RNA の発現の変動に伴う口腔癌細胞の細胞増殖能・浸潤能・遊走能の変化を確認する。③ 同定された癌抑制circRNA について、それらの核酸医薬としての有効性を検討する事を目標としている。以下に本年度の成果を示す。1.同定したcircRNAと吸着が予想されるmiRNAを同定し、ルシフェラーゼアッセイにて直接的なcircRNAとmiRNAの結合を確認した。2.circRNAの人工合成は難しいため、ベクター導入にて同定したcircRNAの発現増強株を樹立した。同定したcircRNAの発現増強株において細胞増殖能・浸潤能・遊走能の変化を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
circRNAの人工合成は行うことができなかったが、circRNAの発現増強株を樹立することで、その機能解析を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
癌細胞皮下移植ヌードマウスモデルに対して人工合成circRNAの投与を計画していたが、circRNAの人工合成は難しいため、その他の方法で同定したcircRNAの評価方法を模索していく。
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