2019 Fiscal Year Annual Research Report
行動経済学を取り入れたアドバンスケアプランニングの効果に関する検証試験
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19H03872
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
木澤 義之 神戸大学, 医学部附属病院, 特命教授 (80289181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 拓洋 東北大学, 医学系研究科, 教授 (50313101)
森田 達也 聖隷クリストファー大学, 看護学研究科, 臨床教授 (70513000)
余谷 暢之 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 総合診療部, 医長 (70593127)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | アドバンス・ケア・プランニング / がん / 化学療法 / 緩和ケア |
Outline of Annual Research Achievements |
まず体系的文献検索をもとに研究計画の立案を行った。 当初は行動経済学的な介入を主として研究計画の立案を考えていたが、腫瘍内科医、並びにがん専門看護師へのヒアリングの結果、実施可能性が低いと判断し、行動経済的なナッジを取り入れている、ハーバード大学で開発され、その効果がクラスターランダム化比較試験で実証されているSICP(Serious IllnessCare Program)をベースとして介入を行うこととした。
研究の対象者は京都大学附属病院の根治的治療不能な転移性または再発消化器がん患者(胃がん、食道がん、胆道がん、膵臓がん、大腸がん)で、1)緩和目的の一次化学療法開始後6wk以内、PS 0~2である外来患者、2)病名や治療の説明を受けており、ACPの話し合いに1回以上家族を同伴できる患者とした。介入としては前述したとおり、米国で使用されて効果が実証されているSICPをベースに、行動経済学的なバイアスを考慮し、行動心理学、看護学の知見を取り入れたものとした。評価項目は、FACIT-Sp: QOLスピリチュアル面、GAD-7: 不安、PHQ-9:抑うつ、CoQoLo:包括的QOL、ACP Engagement Scale 9:ACPの進展度とした。
令和2年3月までに、研究会議の実施、倫理委員会への附議、パイロットテストの実施を行う予定であったがパイロット研究が施設の事情で実施できないこととなり、またそれに加えてコロナウイルス感染症の影響でパイロットテストの実施が進まず苦慮した。改めて京都大学附属病院で研究の実施を進め、パイロットテストを終了することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初は行動経済学的な介入を主として研究計画の立案を考えていたが、腫瘍内科医、並びにがん専門看護師へのヒアリングの結果、実施可能性が低いと判断し、行動経済的なナッジを取り入れている、ハーバード大学で開発されたSICP(Serious IllnessCare Program)をベースとして介入を行うこととした。
パイロットテストが、当初の予定に反して研究対象施設の事由ですすめることができず、研究対象施設を変更したことに加えて、コロナウイルス感染症の流行のためにその実施が遅延した。研究対象施設の変更と介入方法を変更することでこの遅延に対応することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
京都大学附属病院を研究実施施設とすることとした。京都大学附属病院腫瘍内科、看護部の協力を得て、腫瘍内科医、緩和ケア医、がん専門看護師等と協働して研究の実施に当たる予定である。 また、来年度以降は、看護学、倫理学、アドバンスケアプランニングを専門とする京都大学看護学部の竹之内沙弥香准教授を共同研究者として、現場での研究の実施の統括を担当してもらうことを予定している。 コロナウイルス感染症により、研究が遅延する可能性は否定できないが、研修担当者へのワクチン接種も終了したため、感染防御を厳重に行いながら今後も研究を推進していく予定である。
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Research Products
(4 results)