2019 Fiscal Year Annual Research Report
環境性肺疾患におけるスカベンジャー受容体ファミリーの協調的役割
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19H03880
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
中山 勝文 立命館大学, 薬学部, 教授 (20453582)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 展行 東北大学, 工学研究科, 准教授 (00313263)
守田 匡伸 東北大学, 医学系研究科, 講師 (10519094)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 肺疾患 / マウス / マクロファージ / スカベンジャー受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
環境性肺疾患の患者数は世界的に年々増加しており、大きな国際問題となっている。その病態には肺胞マクロファージをはじめとする免疫システムが深く関与すると考えられているが、その分子機構については未だに不明な点が多く残されている。大気中浮遊粒子や粉塵にはシリカ(二酸化ケイ素)が含まれ、それら微粒子が肺胞まで到達すると、肺胞マクロファージがそれら粒子を取り込むことによって炎症が惹起されることが、一つの要因となっている。我々はこれまでにマクロファージがクラスBスカベンジャー受容体のSR-B1を介してシリカを取り込み、その結果NLRP3インフラマソームの活性化が起きることを見出してきた。本研究で我々は、SR-B1と同じファミリー分子であるSR-A1、SR-A6、およびSR-B2もシリカ粒子を認識することが分かったため、各々の特異的モノクローナル抗体を樹立した。具体的には、各受容体の遺伝子導入細胞株をラットに免疫し、その所属リンパ節細胞とミエローマを融合することによりハイブリドーマ を作成した。得られたハイブリドーマ は、各受容体のシリカ結合に対する阻害活性を指標に選別した。さらにいずれの抗体も他のファミリー分子には交差しないことを確認した。今後、シリカ、粉塵、細菌等微粒子投与による肺疾患モデルマウスにおいて、炎症性細胞におけるスカベンジャー受容体ファミリー分子の発現プロファイルを解析し、各々の病理的役割を解析する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者の異動、および研究代表者の研究室引っ越しのため、数ヶ月間、実験できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
スカベンジャー受容体ファミリー分子に焦点をあて、環境性肺炎におけるマクロファージサブセットの病理的役割を解析する。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] PD-L1/L2 Protein Levels Rapidly Increase on Monocytes via Trogocytosis From Tumor Cells in Classical Hodgkin Lymphoma2020
Author(s)
Kawashima M, Carreras J, Higuchi H, Kotaki R, Hoshina T, Okuyama K, Suzuki N, Kakizaki M, Miyatake Y, Ando K, Nakayama M, Umezu S, Horie R, Higuchi Y, Katagiri K, Goyama S, Kitamura T, Chamoto K, Yano S, Nakamura N, Kotani A
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Journal Title
Leukemia
Volume: -
Pages: -
DOI
Peer Reviewed
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