2020 Fiscal Year Annual Research Report
メタボローム解析を用いた認知機能低下予測ツールの開発
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19H03893
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
寳澤 篤 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 教授 (00432302)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧 靖之 東北大学, スマート・エイジング学際重点研究センター, 教授 (10375115)
荒井 秀典 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 理事長 (60232021)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | メタボローム / 認知機能 / 前向きコホート |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度、国立長寿医療研究センターのNILS-LSAコホート対象者394名分の血清についてメタボローム解析を行った。対象者の選定はNILS-LSA第5次調査参加者(2006-2008 年実施時、40歳以上、2419人)のうち、65歳以上(993名)かつ、約7年後の第8次調 査(2013-2016年)に参加し、第5次および第8次調査の2時点のMMSEスコアあり、第5 次調査の保存血清あり、第5次調査のMMSEが27点以上(通常のカットオフポイント 23/24)第5次調査の認知症既往なし(自己申告) の者は、434名であり、2019年度測定分40名分と合わせて分析を行った。測定結果について分担研究者である荒井秀典先生と共有し、検討を開始した。SphingolipidsとMMSEの変化量について散布図を作成し、MMSE低下と相関のみられる物質について検討を進めている。同様にアミノ酸と MMSEの相関についても検討を進めている。 多変量調整ロジスティック解析を用いた分析では、第8次調査時の認知機能低下(MMSEが27点未満)に対して、4つのSphingolipids[SM (OH) C22:1、SM (OH) C22:2、SM (OH) C24:1、SM C26:0;血清中濃度より五分位に分類]の濃度が高いほど、認知機能低下のオッズ比が小さかった。これらの結果は先行研究と一致していた。一方、アミノ酸と認知機能低下の有意な関連性は認めなかった。 また、東北メディカル・メガバンク機構のMRI参加者からは65歳以上、地域住民コ ホート参加者で578名分の血漿をBiocratesを用いて測定を実施した。現在基本情報との突合を行い、分析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定した測定はほぼ完了
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Strategy for Future Research Activity |
長寿医療センターでの成果と東北メディカル・メガバンク機構の成果を相互比較しながら最終報告に進む。昨年度コロナの影響下であっても研究は順調に進捗しており大きな問題はないと考えている
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