2021 Fiscal Year Annual Research Report
日本人一般地域男性におけるメタボロミクス解析を用いた認知症発症要因の疫学的解明
Project/Area Number |
19H03898
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
門田 文 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (60546068)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠山 育夫 滋賀医科大学, 医学部, 理事 (20207533)
椎野 顯彦 滋賀医科大学, 神経難病研究センター, 准教授 (50215935)
三浦 克之 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90257452)
森野 勝太郎 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (90444447)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 認知症 / メタボロミクス / 疫学研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請課題はメタボロミクス分析を一般地域住民男性コホート研究で実施することにより、認知症の前段階である軽度の認知機能低下や脳体積萎縮に関与する代謝産物を網羅的に探索し、バイオマーカーを同定し、認知機能低下のメカニズム解明や予防法の提言を行う事を目的とする。本申請課題について倫理承認を得た後、凍結保存されている血液試料を用いて、脂質代謝、解糖系、エネルギー代謝等を中心としたLiquid chromatography mass spectrometry (LC-MS)によるメタボロミクス解析を実施し、6439代謝物の濃度結果を得た。442代謝物の同定、データクリーニング、他データとの突合を行った。同定した代謝物と認知機能および頭部MRIで評価した微小脳血管病変(深部皮質下白質病変、脳室周囲病変、ラクナ梗塞、微小脳出血)との関連を分析し、HMDB, KEGG pathways 解析などを用いて病態に関与する代謝経路を検討した。 結果、認知機能と51代謝物が統計的に有意な関連を認めた(部分的最小二乗回帰でq<0.01を示したもの, 正方向33代謝物, 負方向18代謝物)。認知機能ドメイン毎に分析したところ、短期記憶、言語能力、流暢さにおいて統計的に有意な関連を認める代謝物が明らかとなった。また、微小脳血管病変数と45代謝物が統計的に有意な関連を認めた(Partial Least Square Rank Order, q<0.01を示したもの, 負方向45代謝物)。ドメイン毎の分析では、脳室周囲病変が24代謝物と、ラクナ梗塞が3代謝物と統計的に有意な関連を認めた。 今般の研究は、COIVD19流行によるロックダウンのため、メタボローム測定作業が中断され、大幅に遅延したが、その間に研究課題や測定項目の協議、分析方法の研修等を実施する等、研究の推進に努力した。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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