2020 Fiscal Year Annual Research Report
母児の影響の双方向性を考慮した妊娠高血圧症候群の母児予後に関する解析
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19H03905
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Research Institution | Tohoku Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
目時 弘仁 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (20580377)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
龍田 希 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (40547709)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 妊娠高血圧症候群 / 家庭血圧 / 出生コホート / 出生体重 / 長期予後 / DOHaD |
Outline of Annual Research Achievements |
エコチル調査の追加調査では、出産8年後の母児に対し、対面で追跡調査を行う際に、追加調査として、希望する母子に対し2台の家庭血圧計を貸与し、1日に朝晩2回の家庭での血圧測定を2週間にわたり実施し、返送してもらった。2019年7月13日から2020年度までの学童期追加調査参加者2,035人のうち、1,088人が家庭血圧測定に同意した。妊娠初期に宮城ユニットセンターで参加した対象者1082人のうち、39名(3.6%)に妊娠高血圧症候群の報告があった。また出生体重が2500g未満で生まれた児の報告は91人(8.4%)であった。アンケート調査返答時点で高血圧、糖尿病、脂質異常症ありと答えた母親はそれぞれ36人(3.3%)、8人(0.7%)、13人(1.2%)であった。降圧薬の内服は28人(2.7%)であった。母親で高血圧と診断される135/85mmHg以上の血圧を示していた人数は85人(7.8%)であり、今回の測定で新規に高血圧が判明した人数は70人(6.4%)であった。妊娠高血圧症候群や低出生体重児の出産がない母親の出産8年後の高血圧有病率は8.53%であったのに対し、妊娠高血圧症群や低出生体重児を出産した母親の出産8年後の既往血圧有病率は43.6%,16.5%と有意に高かった。 BOSHI研究の追跡調査では妊娠高血圧症候群なし190名と妊娠高血圧症候群有り64名を追跡したところ、8年後のHbA1c 5.6%以上となる人数はそれぞれ41人、22人(21.6%,34.4%)と有意に妊娠高血圧症候群有りの群でHbA1cが5.6%以上となるリスクが高かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
COVID-19の蔓延とその対策のためにBOSHI研究では主に郵送での追跡調査、エコチル調査追加調査では半年遅れでの実施となったが、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
来所や来院による検査実施が不可能な際には自宅採血などによる代替実施もできるように倫理申請書類の再整備を行うとともに、郵送による追跡調査も併用して実施する。
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Research Products
(5 results)