2020 Fiscal Year Annual Research Report
循環器疾患の子どもへの看護実践力を高めるwebを活用した学習システムの構築と検証
Project/Area Number |
19H03947
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Research Institution | Yamanashi Prefectural University |
Principal Investigator |
宗村 弥生 山梨県立大学, 看護学部, 教授 (10366370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 芳子 東京情報大学, 看護学部, 講師 (20730360)
小川 純子 淑徳大学, 看護栄養学部, 教授 (30344972)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 小児循環器 / 看護実践力 / オンライン研修 / 先天性心疾患 / web教材 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に準備した研究会サイトを公開し、作成した教材や研修会情報等を随時更新すること、事例を用いたweb教材を引き続き作成すること、現地と遠隔のハイブリッド型の研修会を2回開催し、サイトと研修会が学習プログラムとして適切であるかを評価することを計画し、所属施設の倫理審査委員会の承認を得た。 1)サイト(カテ子ネット)の公開:5月に公開を開始した。基本的な知識や先天性心疾患の事例を用いたアセスメント5コンテンツの学習教材、心臓カテーテル検査・治療の際の看護ガイドラインを掲載した。先天性心疾患に関する医学的な知識は、施設先に許可を得たのちリンクを貼った。サイト上の学習教材およびガイドラインは一部を除き、会員登録したのち閲覧できるようにした。2)web教材の作成とサイトへの更新:一般公開後、学習コンテンツに「心臓病の基本のほ」と、Q&Aコーナーを新たに作成した。webアンケートでは、教材のわかりやすさ、内容の理解度、看護に役立ちそうかについての5段階評価は4以上の評価を得た。3)サイト閲覧と会員登録状況(令和3年1月までの分析):サイトの閲覧状況を分析したところ、閲覧数は平均1,157回/月だった。4)研修会の開催:7月に神戸で開催予定の研修会は、感染拡大により中止し、内容と方法を再検討した。オンラインでの研修会に変更し、12月にVSDとTOFの子どもの看護、3月に肺血流増加・減少の理解をテーマにオンライン研修会を開催した。教材作成と講義、進行は研究協力者の小児看護専門看護師が務めた。webアンケートでは、視聴者の居住地は各地にわたり、多くの参加者が「自宅/職場から参加出来た」を挙げ「看護の根拠がわかった」「明日からの看護に活かせそう」など実践への活用に関する評価が高かった。 研究協力者:栗田直央子、笹川みちる、村山有利子、長谷川弘子、横山奈緒実、杉村洋子、森善樹、安河内聰
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
倫理審査委員会の承認を受け、会場の予約や広報準備を進めていた7月の集合型研修会(神戸)は新型コロナ感染拡大により開催中止とした。オンラインに変更して開催することにした。参加者募集の方法や学習内容、教材の変更を余儀なくされ、計画変更に伴い倫理審査再申請が必要となり、第1回オンライン研修会の開催までに時間を要した。 感染拡大で研究メンバーが県外への移動ができなかったためオンラインを活用して会議をもち、サイトの公開やweb教材の作成は計画通り進めることができた。また、オンラインでの研修会は2回とも、ライブでの参加者1約100名、オンデマンド視聴申込者約300名と多くの参加者があり、参加者のアンケートより好評価を得ることができた。 しかし、感染収束の見通しが立たず、当初予定していた事例の検討や、ロールプレイを取り入れた集合型研修会は次年度の開催に延期することとしたため、「やや遅れている」と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
1)研修会の開催:基礎的研究をもとに組み立てた循環器疾患の子どもの看護に必要な内容を柱に看護師向けの研修会を開催する。コロナ禍において、オンライン研修会は現場の看護師のニーズに合致したことがわかった。次年度もオンライン研修会を定期的に開催するとともに、令和2年度に開催予定であった参加者とディスカッションや実技演習を交えた集合型の研修会を開催する。 2)webサイト教材の充実:引き続き、サイトに更新する学習教材を作成する。研修会を通して、実践現場での困りや看護における質問が多数寄せられている。質問への回答を研究メンバーで作成し、Q&Aコーナーに更新する。 3)ウェブサイトシステムの改良:サイト上のwebアンケートの回答率が上がるようシステムの改良を検討する。また、サイト閲覧数においては、登録者のその後の利用状況を分析し、リピート率が上がるよう教材内容を検討する。
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