2020 Fiscal Year Annual Research Report
Long-term effects of gait retraining for knee osteoarthritis
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19H03970
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Research Institution | Seijoh University |
Principal Investigator |
太田 進 星城大学, リハビリテーション学部, 教授 (50452199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷 和徳 東京都立大学, システムデザイン研究科, 教授 (10357775)
林 尊弘 星城大学, リハビリテーション学部, 講師 (40649787)
藤田 玲美 星城大学, リハビリテーション学部, 助教 (50735660)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 変形性膝関節症 / 膝関節内反モーメント / 歩行 / ドローイン / フィードバック / 慣性センサー |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は,変形性膝関節症症例のリクルートを行い,大学内にて歩行時に膝にかかる負担(膝関節内反モーメント)を計測し,我々の研究テーマである歩行再トレーニングの習得によりその負担軽減効果を検証をする予定であった.しかし感染症拡大に伴い,膝にかかる負担の計測が困難となったため,歩行の再トレーニング効果を姿勢の変化を指標にして研究を開始した.歩行の再トレーニングは,腹部を引き込むドローインという方法を用いて,規定の腹囲減少(腹部筋の収縮)をフィードバックするベルトの開発も合わせて行い,現在,プロトタイプが完成し,そのベルトを対象者に使用している.現在の所,対象者は高齢者であるが,週1回×3回程度の練習で継続してその歩行が可能となっている.現在,15名の計測が終了し姿勢の改善効果が得られている. このドローイン歩行の糖尿病症例への応用を検討するため,健常成人8名で6分間歩行を通常歩行とドローイン歩行時の血糖値を計測した.ドローイン歩行で血糖値の減少傾向がみられたが,歩行速度を最速としたため,本年度は通常歩行速度を用いて再度実施する. 変形性膝関節症の多くは,O脚となる内側型であり,その膝にかかる負担(膝関節内反モーメント)を特別な3次元動作解析装置を用いなくても,慣性センサーで推定する方法の開発を試みている.現在は,有限要素法を用いた骨モデルに大腿と下腿に付けた慣性センサーからの情報を入力して推定している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症拡大に伴い,被験者のリクルートと介入研究の規模(コントロールを設ける)に関しては,縮小している.そのため,やや遅れているとした.介入内容(ドローイン)をフィードバックするベルトのプロトタイプは完成し,実際に症例に応用する研究は既に開始している.血糖値の変化に関しても本年度に実施予定のためおおよそ予定通りである. 慣性センサーによる膝関節モーメントの推定に関しては,床反力の推定は可能となり,2021年度以降にモーメント推定に移行していく.おおよそ予定通りである.
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Strategy for Future Research Activity |
介入研究に関しては,現在15名までの介入が終了しており,2021年度中は継続をしていく.25から30名を予定している.合わせて,ドローインのフィードバックベルトの応用で問題点に関しても抽出する.血糖値に関しては,食事をコントロールして通常歩行とドローイン歩行の効果を健常成人で検討する.以上より,変形性膝関節症と糖尿病の併存が多い現状より,両疾患に有効な歩行様式を明らかとし,本研究内では困難であるが,その基礎データづくりを進める. 慣性センサーによる膝モーメント測定は,通常の3次元動作解析システムと比較して検証を進める.
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