2019 Fiscal Year Annual Research Report
Role of internal feedback neural pathway in functional recovery from spinal cord injuries
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19H03975
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
武井 智彦 京都大学, 白眉センター, 特定准教授 (50527950)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 脊髄損傷 / 機能回復 / 霊長類 / 化学遺伝学 / 上肢 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では以下の三つのPhaseを設定し、これらを段階的に実施することを目的としている。まず【Phase1】では霊長類において脊髄固有ニューロンから外側網様核への上行性経路(PN-LRN経路)を選択的に遮断する技術を確立する。続いて【Phase2】では健常状態の個体においてPN-LRN経路が運動制御および運動学習にどのように貢献しているのかを明らかにする。最後に【Phase3】で脊髄損傷からの機能回復過程にPN-LRN経路がどのように貢献しているのかを明らかにする。 課題の初年度である本年度は、上記のPhase1霊長類において脊髄固有ニューロンから外側網様核への上行性経路(PN-LRN経路)を選択的に遮断する技術の確立を目標としていた。これに対し本年度の研究成果として、サル個体1頭の脊髄に対してウィルスベクターを注入して抑制性の人工受容体を発現させ、さらに外側網様核へリガンドを局所注入することにより脊髄から外側網様核への上行性経路を遮断する実験を遂行した。この神経伝達の遮断効果を電気生理的調べるために、外側網様核からの小脳への投射経路である下小脳脚に記録電極を留置し、末梢神経刺激に対する神経斉射のサイズを記録したところ、外側網様核にリガンドを注入した場合に神経斉射が減少することが確認された。これにより脊髄に導入した抑制性人工受容体により神経伝達の操作が可能であることが示された。現在、この個体から脳幹・脊髄を取り出し、操作した神経回路の詳細について組織学的検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度から次年度の目標として、霊長類において脊髄固有ニューロンから外側網様核への上行性経路(PN-LRN経路)を選択的に遮断する技術を確立することを計画している。これに対して、本年度において、サル1頭において遺伝子発現のテスト、神経操作の効果の電気生理学的検討を行うことができ順調に成果を上げている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は電気生理学的検討に加えて組織学的な検討を加えることにより、神経回路操作の検証を行う。さらにこの結果を元に、さらに2頭のサルでの遺伝子導入、電気生理学実験、行動テスト、組織学的検討を進めていく予定である。
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Research Products
(1 results)