2022 Fiscal Year Annual Research Report
Multi-modal neurorehabilitation for stroke patients with severe hemiplegia
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19H03985
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
小野 弓絵 明治大学, 理工学部, 専任教授 (10360207)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ニューロフィードバック / BMI / 脳卒中 / 多感覚 / 適応型リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
ブレインマシンインターフェース(BMI)制御装置の整備が完了し,31名の健常成人(男性19名、女性12名)および脳卒中片麻痺患者10名(BRS:Ⅲ~Ⅵ、男性5名、右利き4名)を対象とした運動想起BMI訓練の研究を完了した。従来のBMIシステムからの改良点として,運動想起前の安静時の脳波強度を連続的にモニタリングし,安静時脳波活動が一定閾値を超えて持続したときに運動想起の合図を提示するようにした。この改良により,患者が自らμ波帯域の脳波強度を高く保つ訓練を行うことで麻痺肢の筋緊張の低下につながり,かつその状態から運動課題を行うことによってμ波帯域の減衰可能範囲を十分に確保し,運動機能回復につながる事象関連脱同期(event-related desynchronization: ERD)表出能力の正確な評価が実現できることを期待した。脳卒中片麻痺患者を対象とした実験では,μ波帯域活動の制御のために「麻痺肢を意識せず脱力できると運動課題が始まるため,力を抜くことを意識する」という教示を与えてBMI訓練を行った。脱力を意識しない対象条件に比べ,脱力を意識させる場合に安静時μ波活動があらかじめ設定された強度閾値を達成する回数が有意に多くなり,ERD強度も有意に増加した。また,安静閾値への到達頻度の高い被験者ほど,運動想起時のERD強度が高くなった。このことは,脳卒中片麻痺患者においても安静時脳波強度を能動的にコントロールすることが可能であり,また脳活動の制御能力の回復が運動関連脳活動の増加と関連し,運動機能改善につながることを示唆している。また,健常者で行った3週間にわたるBMI訓練では,安静閾値への累積到達回数の増加とともに運動想起の成功回数も増加する関係性が得られ,脳活動の適切なフィードバックが中枢から末梢に至る手指運動機能経路の制御機能向上に貢献することが示された。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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