2019 Fiscal Year Annual Research Report
超音波照射による骨格筋・脂肪由来エクソソームの糖尿病性微小血管障害に対する効果
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19H03989
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Research Institution | Nagoya Women's University |
Principal Investigator |
近藤 浩代 名古屋女子大学, 健康科学部, 准教授 (50333183)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤野 英己 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (20278998)
石原 昭彦 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (90184548)
前重 伯壮 神戸大学, 保健学研究科, 助教 (90617838)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 微小血管 / 糖尿病 / エクソソーム / 骨格筋 / 超音波 |
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病の合併症において,組織の微小血管は異常な形態を形成し,血管退行へと進行することを我々は報告してきた。一方で,細胞から放出される物質のうち,エクソソームは微小血管退行の予防や改善にも重要な細胞間コミュニケーション作用を担っている可能性が考えられた。そこで本研究課題では超音波照射により骨格筋細胞や脂肪細胞から放出されるエクソソームの存在と作用を明らかにし,糖尿病モデル動物の骨格筋の微小血管障害に対する効果とエクソソームを介した作用効果を検証することを目的とした。また,本検証では共焦点レーザー法による毛細血管三次元構造,血管新生抑制に関連する因子やマイクロRNA,慢性微小炎症に関する因子を解析し,エクソソームを介した超音波の効果を総合的に評価する。これらの評価から糖尿病性微小血管障害に対するエクソソームによる超音波療法の効果と機序を検証し,糖尿病合併症の予防方法の開発を行う計画とした。 本年度の研究では,骨格筋細胞に超音波を照射して,放出されたエクソソームを検出し,各種の条件検討を行った。また,これらを培養細胞に添加し,骨格筋の再生や分化の影響を中心に検証を行った。また,骨格筋細胞から放出されるエクソソームから細胞の代謝に及ぼす影響について,放出されたエクソソームの比較解析を行った。引き続きエクソソームを放出する強度,パルス幅や時間等の至適条件をナノ粒子解析システムや各種発現状況等を解析して調整する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウィルス感染症対策によって研究者の往来や対面研究の遅れが生じ,繰越を行うことによって,研究を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究機器環境を整備し,研究者の往来を回復し対面研究や機器を用いる研究を推進していく。
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Research Products
(11 results)