2021 Fiscal Year Annual Research Report
包括的ペプチド利用による生体情報伝達ネットワークの加齢による変容・破綻の解明
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19H04031
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大日向 耕作 京都大学, 農学研究科, 准教授 (00361147)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ペプチド / 加齢 / 食欲 / グレリン感受性 / 高脂肪食 / 神経系 |
Outline of Annual Research Achievements |
生体は、情報伝達ネットワークにより恒常性が維持されているが、このネットワークは加齢や疾患などにより変容し破綻するものと考えられる。これまで、多様性と反応性を併せ持つ包括的なペプチドライブラリーを活用し、加齢による生体情報伝達ネットワークの変容を明らかにしてきた。さらに、今回、加齢や栄養条件により変容した生体情報伝達ネットワークにおいて効果的に機能するペプチドを発見した。加えて、ジペプチドライブラリーの構造-活性相関情報を活用して新たな経口投与で有効な生理活性ペプチドを見出した。
具体的には以下のとおり。 これまで我々は、老齢マウスにおいて、グレリン投与による食欲促進作用が低下しグレリン感受性が減弱することを明らかにしている。そこで、グレリン感受性に着目した。ジペプチドによるグレリン感受性に及ぼす構造-活性相関情報に基づいて見出した、大豆由来の新しいグレリン感受性促進ペプチドを、老齢マウスに投与した。その結果、摂食促進作用が認められ、加齢による食欲低下を改善するものと考えられた。本ペプチドをsoy-fortelinと命名した。 高脂肪食摂取により食欲調節に関する生体情報伝達ネットワークの変容が誘発されると考えられる。高脂肪食を負荷したマウスに緑葉由来ペプチドrubisco anxiolytic-like peptide-2 (rALP-2)を投与したところ、高脂肪食摂取が抑制されることを明らかにした。この高脂肪食摂取抑制作用はMC4阻害剤によってブロックされたことから、MC4の活性化を介しているものと考えられた。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Wheat-ghretropins: novel ghrelin-releasing peptides derived from wheat protein2021
Author(s)
Tanikawa K, Kaneko K, Abe S, Nakato J, Tokuyama Y, Odaka S, Iwakura H, Sato M, Kurabayashi A, Suzuki H, Makita M, Ikemoto H, Matsumura S, Inoue K, Ohinata K.
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Journal Title
FEBS Open Bio
Volume: 11(4)
Pages: 1144-1152
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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