2022 Fiscal Year Annual Research Report
脳萎縮抑制を介した抗老化/神経変性疾患治療の新たな試み:クレアチン誘導体を用いて
Project/Area Number |
19H04037
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
黒澤 裕子 東京医科大学, 医学部, 講師 (90623108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
涌井 佐和子 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 先任准教授 (00360959)
篠原 広志 東京医科大学, 医学部, 講師 (10455793)
大黒 多希子 金沢大学, 疾患モデル総合研究センター, 教授 (30767249)
浜岡 隆文 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (70266518)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | サイクロクレアチン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、まずは、クレアチントランスポーター遺伝子(CRT)変異マウスを対象にサイクロクレアチン経口投与を3週間実施し、CRT遺伝子発現が著しく低下したマウスの認知機能や運動機能に及ぼすサイクロクレアチン投与効果を検証することで、CRT非発現部位であるカテコラミン作動性神経等が発症の標的部位となっている神経変性疾患動物へのサイクロクレアチン応用の可能性を予測しうるデータ採取を行った。 3週間の投与期間中、標的とした投与量の摂取は投与期間中ほぼ達成されていた。投与期間中の摂餌量も、3群間に差はみられなかった。新奇性を好むマウスの習性を利用した“視覚認知記憶”の評価テストである新奇物質探索試験を用いて、1時間後のマウスの認知記憶を評価した結果、投与前では、コントロールマウスに比べ、CRTノックアウトマウスでは、記憶力が低い傾向がみられた。また、3週間投与後の、サイクロクレアチン投与へのCRTノックアウトマウスの反応性は、個体差が大きかった。運動機能の一種である協調運動・平衡感覚の評価試験であるビームテストでは、コントロールマウスとCRTノックアウトマウスの間には、特に大きな差は見られなかった。また、3週間の投与による大きな変化も認められなかった。 本研究において、サイクロクレアチンの投与効果が明らかに認められなかった原因として考えられることは、投与期間が十分でなかった可能性である。本研究で用いた3週間では、投与効果が十分に得られる期間に達していなかったため、サイクロクレアチン投与の反応性にマウス間でバラつきがみられたのではと考えられる。今後、効果が十分に得られる可能性の高い投与期間に延長すると同時に、各群のサンプル数を増やし、更なる検討を実施することで、サイクロクレアチンの投与効果を検証できると考えられる。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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