2021 Fiscal Year Annual Research Report
アンモニアによる腸管恒常性の破綻機序の解明ー異常エピジェネティクス制御に着目して
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19H04052
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
鈴木 卓弥 広島大学, 統合生命科学研究科(生), 教授 (30526695)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 亮 摂南大学, 農学部, 教授 (70443926)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | アンモニア / 短鎖脂肪酸 / 腸管バリア |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究により、アンモニアによる腸管バリア損傷はミトコンドリア機能障害による酸化ストレスによるものであることが明らかとなり、また食物繊維の主要な代謝物である短鎖脂肪酸が、このアンモニアによる腸管バリア損傷を部分的に抑制することが示された。そこで今年度は、アンモニアによる腸管バリア障害を軽減する食品成分を見出す一環として、短鎖脂肪酸による腸管バリア保護効果の作用メカニズムを探索した。 【Expt1】短鎖脂肪酸の1つ、プロピオン酸を腸管上皮細胞に作用させ、DNAマイクロアレイ法を実施したところ、細胞保護タンパク質であるHSP70発現を上昇させることが示された。このHSP70発現上昇には、Heat shock factor-1、ERK、mTORのシグナル、またヒストン脱アセチル化酵素阻害が関与していることが示された。さらに、通常マウスに比較して無菌マウスでは大腸のHSP70発現が低いこと、発酵性食物繊維の摂取がHSP70発現を誘導することが示された。 【Expt2】短鎖脂肪酸の1つ、酪酸を腸管上皮に作用させたところ、タイトジャンクションタンパク質の1つClaudin23の発現が上昇した。この作用には、AMPK、SP1のシグナル経路が関わることが示された。さらに、通常マウスに比較して、無菌マウスや大腸炎を起こしたマウスの大腸ではClaudin23発現が低いことが示された。 一連の研究から、食物繊維の主要な代謝物である短鎖脂肪酸は、複数のメカニズムで腸管やそのバリア機能を保護する役割をもち、健康維持に深く関わることが提案された。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] 3,5,7,3',4'-Pentamethoxyflavone Enhances the Barrier Function through Transcriptional Regulation of the Tight Junction in Human Intestinal Caco-2 Cells2021
Author(s)
Mayangsari Y, Sugimachi N, Xu W, Mano C, Tanaka Y, Ueda O, Sakuta T, Suzuki Y, Yamamoto Y, Suzuki T
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Journal Title
J Agric Food Chem
Volume: 69
Pages: 10174,10183
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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