2020 Fiscal Year Annual Research Report
Synthesis of Full Hardware Implementation of RTOS-Based Systems
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19H04081
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
石浦 菜岐佐 関西学院大学, 工学部, 教授 (60193265)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神原 弘之 公益財団法人京都高度技術研究所, 研究開発本部, 主席研究員 (80373497)
吉田 信明 公益財団法人京都高度技術研究所, 研究開発本部, 主任研究員 (00373506)
冨山 宏之 立命館大学, 理工学部, 教授 (80362292)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 組み込みシステム / リアルタイムシステム / リアルタイムOS / 高位合成 / フルハードウェア実装 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、RTOSのAPIを使って書かれたシステムのソースコード (C言語) から、これをプロセッサで実行した場合と機能等価なハードウェアの設計記述を自動合成する手法の確立を目指し、本年度は、回路規模を削減するサービス集約型のアーキテクチャの開発と、高位合成処理に汎用の高位合成系を利用できる手法の考案を行った。 また、RTOSの機能をハードウェアで実装するためにミューテックス、イベントフラグ、キュー等の同期通信機能等のサービスモジュールの設計を行うとともに、TOPPERS/ASPとFreeRTOSのサンプルプログラムをハードウェア化した。並行して、機械語プログラムをハードウェア化するためのバイナリ合成の方式についても研究を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
下記①~④の研究を石浦の統括の下で実施した。 ①回路規模削減のために、RTOSのサービス機能をマネージャに集約する新たなアーキテクチャに基づいて、例題となるハードウェアを設計し、その動作と回路削減効果を確認することができた。また、ハードウェアの合成処理に独自の高位合成システムACAPではなく、汎用の高位合成システムを適用できる目処をつけることができた。 ②タスク間の同期と通信に必要なRTOSのサービス機能として、ミューテックス、セマフォ、イベントフラグをハードウェア化する方法を考案して実際にその設計を行い、動作の確認と回路規模の評価を行うことができた。 ③TOPPERS/ASPだけでなくFreeRTOSへの対応を進め、新たにメッセージキューのサービスモジュールを設計してFreeRTOS付属のサンプルプログラムをハードウェア化することができた。 ④新しいバイナリ合成の手法として、機械語プログラムから直接高位合成の内部表現を生成するのではなく、機械語プログラムを等価なC言語に変換してそれを汎用高位合成系でハードウェア化する方法を開発した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、新しいアーキテクチャに基づいて汎用高位合成系を利用したハードウェア化を実現するとともに、TOPPERS/ASPとFreeRTOSへの対応で必要になるメッセージバッファ、優先度継承のミューテックス、動的メモリ割り当て等のサービスモジュールを実装する予定である。 また、システム構成の記述から必要なハードウェアを自動合成するシステムを実装し、TOPPERS/ASPとFreeRTOSの両方に対応する枠組みを完成させ、いくつかの具体例についてハードウェア化を行うことによりその性能評価を行っていく予定である。
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