2022 Fiscal Year Annual Research Report
Automatic Estimation of Administrators' Intension in Intent-Based Networking
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19H04094
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡部 寿男 京都大学, 学術情報メディアセンター, 教授 (20204018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 素典 京都大学, 学術情報メディアセンター, 教授 (30268156)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | Intent Based Networking / パッシブ計測 / Lomb-Scargel法 / TCP輻輳制御 / ネットワーク管理自動化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で考える意図は、静的でプロアクティブなものだけでなく動的でリアクティブなものも含む。具体例として、ネットワークがDDoS攻撃を受けた際の管理者の意図とそれに基づくネットワーク制御の作業フローへの落とし込みを考えているが、まず管理者がネットワークの異常を検知した場合、それがDoS攻撃を受けたことによるものか、それともハードウェアの障害やソフトウェアの誤動作、あるいはDDoSと識別が難しいいわゆるフラッシュクラウドと言われるアクセス集中による輻輳など、管理者はまず原因を推定した上で対応を考える必要がある。そこで、ネットワークの中間ノードにおいてTCPフローをパッシブ計測し、そのふるまいにより上流で生じている障害の原因の推定を行うことについて、前年度に引き続き研究を進めた。。TCP の輻輳制御の周期性に着目し、ヘッダから得られる情報の時系列データをLomb-Scargle法を用いてスペクトル分析し、周波数空間に落とし込む。そこから得た強い周波数成分を特徴量とし機械学習を用いることで、ネットワークの状態を推論する。それらの情報を総合的に判断することでフローが共通に経由する上流ネットワークの経路上で起きている性能低下の原因の特定を試みる。この手法を用いるためには機械学習のための訓練データを準備する必要があるが実ネットワークで性能低下の原因が特定できる状況は稀であり、教師ありデータを用意するのは容易ではない。そこでテストベッドとしてネットワークにおける様々な事象をNS-3 によりシミュレーションすることで、機械学習に必要となるデータセットを作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
観測点を設定して複数のTCPフローをパッシブ計測し、ヘッダに格納されている情報をフローごとに解析する。それらの情報を総合的に判断することでフローが共通に経由する上流ネットワークの経路上で起きている性能低下の原因の特定を試みる。TCP の輻輳制御の周期性に着目し、ヘッダから得られる情報の時系列データをスペクトル分析し、そこから得た強い周波数成分を特徴量とし機械学習を用いることで、ネットワークの状態を推論する。以上が年度当初に設定した今年度の課題であり、これについては一応の成果を得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
TCPの輻輳制御の周期性に着目し、ヘッダから得られる情報の時系列データをスペクトル分析し、そこから得た強い周波数成分を特徴量とし機械学習を用いることで、ネットワークの状態を推論する、という前年度の方針を継続し、高精度化を図る。
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