2020 Fiscal Year Annual Research Report
Highly-reliable IoT platform based on autonomous collaboration of edge cooperation and secure computation
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19H04101
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
佐藤 文明 東邦大学, 理学部, 教授 (40273164)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金岡 晃 東邦大学, 理学部, 准教授 (00455924)
白鳥 則郎 中央大学, 研究開発機構, 機構教授 (60111316)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | エッジコンピューティング / IoTプラットフォーム / 秘密分散 / 負荷分散 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、エッジコンピューティングにおいて高い信頼性と安全性を提供することで、高信頼型IoTプラットフォームを形成することである。 令和2年度では、車に搭載されたスマートフォン(エッジ端末)において、前方画像を取得して深層学習によって車両を検知し、渋滞を予測するシステムを構築した。また、二輪車の走行経路を予測することで、四輪車間をすり抜けるなどの危険な走行を予測し、前方の四輪車に通知するシステムを構築した。本システムは、画像内で認識された車両の位置から、道路上の位置を推定することが特徴である。ここで、前方画像からの車両検知はエッジ端末によって行い、車両間のコミュニケーションはクラウドを利用して実現している。エッジとクラウド間で適切に役割分担を行うことで、効果的なデータ処理を実現することができた。 また、エッジ端末上で実現する無線LANと機械学習に基づく高精度の位置推定技術についての研究を実施した。本研究は、従来の電波強度に基づく距離推定と電波到達時間に基づく距離推定と組み合わせることが特徴である。電波強度による距離推定では、近距離の精度が高いが遠距離の場合は誤差が大きくなる。逆に、電波到達時間による距離推定では、近距離の誤差が比較的大きいことが分かっている。これらを適切に組み合わせ、機械学習によって位置を推定することで、測位精度を向上させている。従来の電波強度のみの測位方法と比較して、高精度で位置推定が可能となった。 道路交通情報の推定と制御の研究に関する成果は、国際会議IEEE IV2021で発表する。また、位置推定の成果は情報処理学会の論文誌に発表する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
エッジとクラウドを用いて負荷の分散や高い性能を実現するためのプラットフォームは、いくつかのアプリケーションに応じて構築しておりその効果も評価してきた。成果として、無線LANと機械学習を使った高精度な屋内位置推定の研究や、一般道における道路画像からの車両検知による危険な二輪車の行動予測に関する研究成果が得られており、それらはスマートフォン(エッジ)における計算とクラウドにおける計算との役割分担により構成されている。これらの成果は、国内学会の研究会、論文誌、国際会議において発表されている。 これらの成果から、令和2年度の目標の成果としては、概ね順調に進捗していると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度では、構築されたいくつかのプラットフォームは、まだクラウドとエッジとの役割分担は処理の分担が固定的であったので、十分な負荷分散が難しい問題が残っている。令和3年度では、クラウドとエッジの役割や負荷の大きさを動的に適切に配分することで、負荷分散やシステム全体の精度向上が可能となるようにしていく予定である。 また、具体的なシステムの構築を行って、その有効性を評価していく。
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Research Products
(6 results)