2020 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19H04165
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
吉田 健一 筑波大学, ビジネスサイエンス系, 教授 (40344858)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉橋 節也 筑波大学, ビジネスサイエンス系, 教授 (40431663)
津田 和彦 筑波大学, ビジネスサイエンス系, 教授 (50302378)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | オンラインデータ / データ解析 / 離散的データ |
Outline of Annual Research Achievements |
従来オンラインデータは、確率差分方程式と呼ばれる形式のデータ表現を基礎として解析される事が多かった。即ち、時刻tの状態X_tを予測する為にt-1時点の情報X_(t-1)を利用し、離れた時点t-nの情報X_{t-n}の利用については十分考慮されていなかった。本研究では、離れた時点t-nの情報を利用したオンラインデータ解析法の開発と応用を検討している。従来手法が主としてデータを継続した時系列として扱っていたのに対して、より離散的な時刻t-nの情報を解析する点が研究の特徴である。 この考えに基いた研究の成果を、例えば金融工学の分野に応用し、「株価の日次・月次推移と学習期間調整」(吉田健一、情報処理学会論文誌 Vol.62, No.3)として、論文化してきた。令和4年度は、さらにこの研究過程で考案したデータ解析手法と近年研究の盛んな深層学習手法との関係を分析し、国際学会 Interpreting Attention of Stock Price Prediction (DDS-BDAF 2022) で報告した。また、関連する技術についても広く検討し、高速取引についても国際学会 STABILITY OF PRICE PREDICTION RULE FOR HIGH FREQUENCY TRADING (ICFCC 2023) で報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度までに、金融工学の分野では長年株価の予測はできないとされてきたのに対して、この研究により、離散的な時刻の情報を解析する事で予想が可能である事を明らかにしてきた。 今年度はそのアイデアと近年研究の盛んな深層学習手法との関係を明確化できた。また異る問題形式となる高速取引についても研究範囲を広げる事ができた。 独自に検討してきた研究内容と重要性の増している研究分野の関係が明確化できた事は研究内容の汎用性/重要性を示しており、順調に推移していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度は金融工学に応用し研究してきた内容が株価推移の分析以外にも適用可能か検討し、提案した手法がconcept drift detection手法として一般化できると言うアイデアを得た。 提案手法のconcept driftの検出方法としての優位点はある程度明確にできたので、今後今年度発表と同時に整理した研究課題を検討し一般化したconcept driftの検出方法手法として完成させるための研究を実施する。
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