2019 Fiscal Year Annual Research Report
高次元空間上の検索として見た機械学習諸問題: 解釈と解法
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19H04173
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
新保 仁 千葉工業大学, 人工知能・ソフトウェア技術研究センター, 主席研究員 (90311589)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重藤 優太郎 千葉工業大学, 人工知能・ソフトウェア技術研究センター, 主任研究員 (50803392)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 近傍検索 / 知識グラフ / 機械学習 / データマイニング |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度には, 以下の成果を得た. (i) 知識グラフは, 事物間の関係をグラフの形で表現した知識ベースの一種である. 近年では, 事物・関係をベクトル空間への埋め込み, ベクトル演算によって知識グラフ上の推論を実現する研究が盛んであり, 多くの埋め込み法が提案されている. 従来研究では, もっぱら, グラフ上の個々の辺 (1個の関係を表す) が存在するかどうか (すなわち, その関係が辺の両端の事物の間に成り立つかどうか) の予測 (「知識グラフ補完」と呼ばれる) を対象にした研究が行われていたが, われわれは, 従来法の多くは, 複数の関係が連なった問い合わせ (グラフ上では「辺の連鎖」すなわち「経路」に対応するため「経路問い合わせ」と呼ばれる) に関して不適切なモデル化がなされていることを指摘し, これを解消するモデルを提案した. (ii) 知識グラフ埋め込みの量子化に関する研究を行った. 提案法によって推論時のメモリ使用量が削減できるため, モバイルデバイスなどでの知識グラフを活用したアプリケーションへの可能性につながる. (iii) 知識グラフ埋め込みにおいて, ベクトル空間上の事物表現の関係ごとの位置関係をモデルに取り込み精度向上を行うための予備調査を行った. (iv) Distant supervision と呼ばれる半教師あり学習を用いた文書からの関係抽出において, 注視機構に工夫を行い, 精度を向上させた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
知識グラフ補完に関して進展を見た. 成果を EMNLP, ECIR という国際会議で公表した.
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Strategy for Future Research Activity |
知識グラフ埋め込みについては, 量子化法の発展および, ベクトル空間上の位置をモデルに取り込み精度改善を目指す. より一般的な高次元空間上の検索問題の精度向上にも取り組む.
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