2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Functional Tomography for Imaging Body Dynamics and Its Application for Body Control
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19H04189
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉元 俊輔 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 講師 (00646755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大城 理 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (90252832)
黒田 嘉宏 筑波大学, システム情報系, 教授 (30402837)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | トモグラフィ / 電気的計測 / 身体ダイナミクス / イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,運動に関連した多様な生体物理現象の電気的な計測に基づいて身体ダイナミクスを推定する,機能的トモグラフィ技術の確立を目的とし,(a) 身体調和性を目指す装着部のメカトロニクス設計,(b) 生体電気計測の極限に迫るエレクトロニクス設計,(c) 精緻な推定を可能にする連成逆問題の解法アルゴリズム設計に取り組んでいる. 初年度は,まず,生体内部の状態を可視化するための電気計測技術として,適応的な能動電気計測により筋断裂を検知する手法の提案,筋内脂肪量を高精度に推定するための身体運動を利用した能動電気計測手法の提案を行った.いずれも生体の電気特性を模擬したファントムを用いて評価を行ったところ,断裂の検出や脂肪量の推定が可能であることが示された.次に,物体の接触に伴う圧力分布やせん断応力などの接触ダイナミクスの計測に関する研究を行った.特に,物体の接触状態に応じて設置条件を適応的に変化させるトモグラフィ手法を開発した.その結果,これまで実現されていなかった超高時空間分解能な圧力分布計測を可能にし,落下物体の接触による圧力分布の4Dイメージングに成功した.また,せん断変形に応答する3次元構造を考案し,せん断応力の計測に利用可能であることをシミュレーションと3Dプリントした実機で確認し,ロボットへの応用可能性を検討した.最後に,体表の変形から身体ダイナミクスを推定するための,複数の電極からなる装着型電気計測装置を開発し,効果的な電極配置を決定するための評価手法を検討した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題では,(a) 身体に調和する装着部のメカトロニクス設計,(b) 計測の極限に迫るエレクトロニクス設計,(c) 精密な推定を可能にするための解析アルゴリズム設計の三つの要素に分け,技術開発を行っている.初年度は,このうち(b)(c)に関して,従来よりも高速・高精度な計測を達成し,有益な成果を得ることが出来た.(a)に関してはさらなる最適化が必要であるが,基本的な評価システムを構築できたことから,概ね順調に進展していると考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は主に,生体物理モデルと機械学習モデルの統合など,精緻な可視化を実現するための逆解析アルゴリズムを探求する.特に,複合的な情報から筋変位の分布を再構成するためのアルゴリズム開発,物理モデルおよび機械学習に基づいて手指の姿勢を推定する手法の開発に取り組む.
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