2019 Fiscal Year Annual Research Report
Individual differences of motor control and emotion: exploring neural mechanisms of stuttering
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19H04195
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
豊村 暁 群馬大学, 大学院保健学研究科, 准教授 (90421990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横澤 宏一 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (20416978)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 吃音 / コミュニケーション / 発話 / 視線方向 / 発声誘発抑制現象 / P300 / 周波数解析 / Dual MEG |
Outline of Annual Research Achievements |
吃音話者の脳活動の特異性は多くの先行研究が報告しているが,特異性のある部位は言語処理や発話運動に特化した脳領域だけでない。また,発話の流暢性だけでなく,上肢運動の成績が非吃音話者と比べて低いという研究も複数存在する。そのため,本研究では,発話だけではなく上肢や下肢の運動にも着目し,MRI装置内で発話・上肢運動・下肢運動を行う計測をスタートさせた。/ マインドフルネス瞑想法は精神および身体の状態を整える手法であり,近年,様々な疾患への応用が盛んである。本研究では,吃音話者に一定期間マインドフルネスの練習を行って頂き,注意に関わる事象関連電位成分や,対面会話時の視線方向,日常の心理状態などの変化を調査した。マインドフルネスが有効であった話者とそうでない話者がおり,その違いが本研究の重要な着目点と考えている。また,瞑想中に定期的に集中状態とマインドワンダリング状態を判断させる課題を課し,2つの状態における脳波の周波数成分の違いを調査した。/ 脳磁計(MEG)は時間分解能が高いだけでなく,脳波に比べて信号源をより正確に推定出来る利点がある。脳磁計を2台直結し,コミュニケーション中の2名の脳活動を同時計測できるDual MEGの構築を進めてきた。コミュニケーションに与える情動の影響を明らかにする研究を立案中であり,今後進めていく予定である。/ 発話する際に,聴覚野の活動を抑制して自分の声の知覚を下げる現象(発声誘発抑制現象)について,吃音話者と非吃音話者で比較したデータについて論文化を進め,リバイスの過程で再解析を繰り返した。その他,自己の発声の音圧と,相手が聞いているであろうと想定する音圧,相手から聞きたい音圧(好みの音圧)の3つの音圧を比較した研究について論文化を進めた。自己の発声音圧は,相手から聞きたい好みの音圧や,相手が聞いているだろうと想定する音圧より7dB程度高い結果が得られている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
継続的に研究を進めており,順次結果が出ている。すぐには形には出来ないものの,おおむね順調に進んでいると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
現在進行中の実験を引き続き継続する。終了した実験についてデータ解析と論文化作業を進める。
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