2020 Fiscal Year Annual Research Report
Individual differences of motor control and emotion: exploring neural mechanisms of stuttering
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19H04195
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
豊村 暁 群馬大学, 大学院保健学研究科, 准教授 (90421990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横澤 宏一 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (20416978)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 吃音 / コミュニケーション / セルフコンパッション / 情動 / 遅延聴覚フィードバック / Dual MEG / 吃音の予測 |
Outline of Annual Research Achievements |
吃音話者と非吃音話者に発話・上肢・下肢の運動を課すfMRI計測を進めてきた。現在までの結果では,発話課題では話者グループ間に大きな差があり,上肢や下肢運動では差が小さい傾向が出ている。取得したT1画像やDTI画像を用いて構造解析を進めてきた。また,上肢運動に関して,複雑な両手指協調運動課題を課した実験データの解析を進め,論文化した。/ セルフコンパッションの効果を調査する研究をスタートした。各種質問紙を用いて吃音話者のセルフコンパッションの程度を調べると同時に,練習を行うことで,吃症状や吃音に伴う情動に変化があるのか,行動と脳機能の両面から調査している。/ 遅延聴覚フィードバック下では非吃音話者では非流暢性が増し,吃音話者では流暢性が増すことは1950年頃から知られているが,効果の個人差も含め,メカニズムは不明である。遅延聴覚フィードバックが効く話者と効かない話者において,発話した際の自分の声の知覚における事象関連電位に違いがあるか,計測を開始した。/ 以前,「自己の発声音圧は,相手から聞きたい好みの音圧や,相手が聞いているだろうと想定する音圧より7dB程度高い」ことを報告したが,用いた発声は「おはよう」であった。挨拶であることが結果に影響した可能性がある。中性の文章を話した際にも同様の結果が得られるか,追試を開始した。/ 吃音話者は話している際,吃音の出現を予測できることが知られている。その予測時の脳活動を捉えるMRI実験を計画した。共同研究者と議論を重ね,デザインがほぼ固まりつつある。/ ミリ秒レベルの時間分解能と数ミリメートル程度の空間分解能を併せ持つ脳磁計を2台、光ファイバーで連結したDual MEGを用い、コミュニケーション中の脳活動の同時記録を実施してきた。本システムのコミュニケーションの成立に関していくつかの問題点が明らかとなり,今後取り組んでいく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
継続的に研究を進めており,順次結果が出ている。感染症の影響で実験の実施が難しい時期が続いたが,解析や論文化などは続けてきた。現在は実験を再開している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在進行中の実験を引き続き継続する。取得済みのデータについて解析と論文化作業を進める。
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Research Products
(12 results)