2021 Fiscal Year Annual Research Report
化学物質の有害性を予測する新規バイオマーカーの探索とその応用
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19H04294
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
堀江 好文 神戸大学, 内海域環境教育研究センター, 助教 (60785137)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山岸 隆博 国立研究開発法人国立環境研究所, 環境リスク・健康領域, 主任研究員 (30379333)
鑪迫 典久 愛媛大学, 農学研究科, 教授 (40370267)
竹花 佑介 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 准教授 (60432093)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | メダカ / 内分泌かく乱 / バイオマーカー / 生態毒性 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度では、まずはじめに様々な化学物質15物質を用いてGsdf遺伝子の遺伝子マーカーとしての有用性を検証した。その結果、女性ホルモン作用を示す化学物質をばく露した場合はXY個体のGsdf遺伝子の発現が抑制される。一方で、男性ホルモン作用を示す化学物質をばく露した場合はXX個体のGsdf遺伝子の発現が誘導される。性ホルモン作用を示さない内分泌かく乱化学物質や一般化学物質をばく露した場合はXX個体、XY個体共にGsdf遺伝子の発現に変化は認められなかった。以上のことから、Gsdf遺伝子は性ホルモン作用を示す内分泌かく乱化学物質の検出に有効な遺伝子マーカーであることが考えられた。 次に、遺伝的性別を容易に判別できるトランスジェニックメダカを作出し、実際の環境水中に含まれる内分泌撹乱作用を示す化学物質のスクリーニングに活用できるか検討した。環境水は、兵庫県明石川と福岡県西郷川の河川水を使用した。また、環境水中にビスフェノールAとトレンボロンを加えてGsdf遺伝子の発現が変化することを確認することでトランスジェニックメダカの有用性を確認した。兵庫県明石川と福岡県西郷川からは、内分泌撹乱作用を示す化学物質を検出できなかった。しかし、ビスフェノールAとトレンボロンを加えた環境水ではGsdf遺伝子の発現が有意に変化することを確認できた。 本研究によって、Gsdf遺伝子を指標とすることで、化学物質の内分泌かく乱作用や最小影響濃度、無影響濃度を正確に予測できる新たな生態毒性試験法を開発できた。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)