2021 Fiscal Year Annual Research Report
忌避物質のマテリアルフロー分析と資源循環高効率化の余地の定量化
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19H04325
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村上 進亮 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (40414388)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
醍醐 市朗 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (20396774)
山口 勉功 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70220259)
所 千晴 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (90386615)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 忌避元素 / マテリアルフロー / 大域的感度分析 / 中間処理技術 / 製錬技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナ渦の影響等もあり繰越を認められた最終年度には、これまでの知見のとりまとめを実施した。情報の整理の他に一つ大きな進展を見せたものは、大域的感度分析手法のマテリアルフローシミュレーションに対する援用であり、より具体的には特にマッピングを得意とするRegional Sensitivity Analysisと呼ばれる手法を用いることでとある目標パラメタに対して重要なパラメタを同定することが可能になることを確認した。 具体的なケースとして、インタビュー調査等からもっとも多くのデータを入手することが出来た忌避元素としてのクロムを対象にし、例えばセメント原料中のクロム濃度に対して影響を与えやすいパラメタの確認を行うことに成功した。 また同手法の発展的な用途としてより大きなモノの流れを踏まえ、サーキュラー・エコノミー(CE)の社会実装においてどのようなサーキュラー戦略を採ることが望ましいのかについて、資源側面(関与物質総量:TMR)、地球温暖化(二酸化炭素排出量)、最終処分量の削減(使用済み製品重量の中で再利用されないものの量)の3つの値を対象に重要パラメタを確認したところ、資源側面と最終処分量は一致せず、逆に地球温暖化と最終処分量の削減の2つについては重要パラメタはかなり一致することが分かった。言い換えれば、資源効率の向上とカーボンニュートラルの両立は必ずしもたやすくないと言える。 本研究課題は忌避物質のマテリアルフローを同定し、資源循環の高効率化への余地を探ることが目的であったが、これに関する情報の精度を上げることは非常に困難であることを確認した上で、逆に大域的感度分析手法の援用によって、その中でも意味ある結果を導き出す手法を開発したと言える。また、こうした中で使う様々な手法についてもCEの社会実装を念頭に様々な評価を実施した。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)