2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of models for material stock and flow analysis toward advanced recycling of scarce alloying elements
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19H04328
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
近藤 康之 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (80313584)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 愼一郎 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (20180367)
大野 肇 東北大学, 工学研究科, 助教 (20769749)
中島 謙一 国立研究開発法人国立環境研究所, 資源循環・廃棄物研究センター, 主任研究員 (90400457)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 循環経済 / サーキュラーエコノミー / 廃棄物産業連関 / オープンループリサイクル / 循環型社会 |
Outline of Annual Research Achievements |
持続可能社会の実現手段として循環経済(サーキュラーエコノミー)の実現が求められている。循環経済をめぐる議論は多岐に渡るが、その定量的基礎として欠かせない全経済的な物質ストック・フローの長期的な挙動を統一的、一般的かつ定量的に捉えた手法は開発されていない。本研究の目的は、多物質・多元素を考慮した動的物質ストック・フロー解析モデルを世界に先駆けて開発し、その実証性をとくに国家備蓄対象となっている鉄鋼合金元素について検証することである。この目的のため、本研究はモデル開発、データベース開発、応用分析により構成される。このうち2019年度は主としてモデル開発とデータベース開発を実施した。 モデル開発に関しては、応用分析に利用可能な多物質・多元素を考慮した動的物質ストック・フロー解析モデルである動的廃棄物産業連関(dWIO)モデルを開発するために、廃棄物産業連関(WIO)モデルを静的枠組みから動的枠組みへと拡張して、それを動的物質ストック・フロー解析モデルMaTraceと統合する。2019年度は、その拡張と統合における課題を検討した。データベース開発に関しては、合金元素の高効率リサイクルを目指したシナリオ分析に利用可能な鉄鋼スクラップフローのデータベースを、産業連関表を拡張することにより開発する。2019年度は、平成23年(2011年)産業連関表を対象として、拡張に必要な基礎データの収集を実施し、暫定版のデータベースを開発した。さらに、暫定版データに産業連関表推計のための最適化手法を適用することにより、データベース開発のために残された課題を抽出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
モデル開発、データベース開発ともに計画した項目を実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
新たに取り組んでいるモデル開発とデータベース開発を推進するとともに、他の関連するモデルとデータベースを活用した応用分析を実施する可能性も考慮して、より着実な成果を目指す。
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